研究分担者 |
大瀧 慈 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (20110463)
折笠 秀樹 (折笠 英樹) 富山大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (20245038)
浜田 知久馬 東京理科大学, 工学部, 助教授 (50324611)
松山 裕 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (20282618)
藤田 利治 統計数理研究所, データ科学研究系, 教授 (30175575)
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配分額 *注記 |
44,980千円 (直接経費: 34,600千円、間接経費: 10,380千円)
2006年度: 14,300千円 (直接経費: 11,000千円、間接経費: 3,300千円)
2005年度: 14,300千円 (直接経費: 11,000千円、間接経費: 3,300千円)
2004年度: 16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
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研究概要 |
本研究は,医薬品の有効性と安全性の統計的評価法を総合的に再検討し,新たな方法論を構築することを目的に掲げて発足した.研究グループは,研究代表者の岩崎に加え,6名の中堅および若手の生物統計研究者により組織している.平成16年度から18年度の3年間の研究期間中,上記研究テーマに関し,研究グループ全体で9冊の書物および86編の学術論文を公表している.また研究費により招聘した4名の海外の著名な研究者との研究交流を含め13回のシンポジウムおよびセミナーを開催した.さらに,13回の月例研究会を催し,研究グループ以外の研究者との討論の積極的に行なった.加えて,統計数理研究所のリスク解析戦略研究センターの研究ネットワークに,科学研究費の研究グループとして唯一参画した. 研究成果は,上述の多数の書物および学術論文が示すとおり多岐にわたるが,それらのうち特筆すべきものをあげる.医薬品の有効性の評価では,臨床試験において標準的に用いられる処置前後研究におけるデータの統計的解析法を理論的に考察し,連続データのみならずカウントデータにおいても平均への回帰現象が観測されることを示し,特に処置前値にスクリーニングのある場合のデータ解析上の注意点を明らかにした.また,遺伝子データの解析に関してもいくつかの論文を公表した.医薬品の安全性データの分析では,データマイニング手法を用いて,副作用の自発報告データベースからの未知重篤な副作用発見の方法論を考察し,医薬品医療機器総合機構の推進するシグナル検出のシステム作りに中心的な役割を果たしている. 研究成果は本研究費のWEBページにより逐一発信し,15000回を超えるアクセス数を達成している.今後の課題として,研究成果の更なる社会還元を目指し,WEBページをさらに充実させることを考えている.
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