配分額 *注記 |
47,840千円 (直接経費: 36,800千円、間接経費: 11,040千円)
2007年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2006年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
2005年度: 13,650千円 (直接経費: 10,500千円、間接経費: 3,150千円)
2004年度: 13,520千円 (直接経費: 10,400千円、間接経費: 3,120千円)
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研究概要 |
1,カチオン性くし型共重合体と核酸の完全可溶性高分子電解質複合体の形成 研究において、合成高分子による核酸高次構造の制御を目的に、カチオン性くし型共重合体(PLL-g-Dex)の設計を行った。親水性側鎖としてデキストランを高密度に配したくし型共重合体は、通常ポリカチオンと核酸との高分子電解質複合体で見られるコイル-グロビュール転移が抑制され、完全に可溶性の高分子電解質複合体を形成することを見いだした。このようなカチオン性共重合体は、核酸間の静電反発を緩和し、2重鎖核酸や3重鎖核酸を顕著に安定化することが見いだされた。さらに高分子材料の合理設計法も推進した。 2,共重合体による2重鎖形成の加速 ハイブリッド形成に及ぼすカチオン性くし型共重合体の速度論的影響を検討した。蛍光共鳴エネルギー動法を利用し2重鎖形成過程を追跡した結果、共重合体はナノモル濃度で2重鎖形成を200倍速めることを見いだした。20mM Mgイオンに比較しても40倍高い効果であった。 3,共重合体による核酸ナノマシンの応答強化 核酸ナノマシンは、その作動条件に多くの制約を持ち、とりわけ生理的塩濃度、温度、低い核酸濃度の動が困難である。そこで、生理的条件下、核酸ナノマシンの作動を改善する手法がこれらのバイオテクノロジー、医療への応用に不可欠となる。くし型共重合体によりナノマシンの作動を改善することを検討した。共重合体を共存させるだけで、核酸ナノマシンの応答性を顕著に高められることがわかった。
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