研究課題/領域番号 |
16202024
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
和崎 春日 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (40230940)
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研究分担者 |
松田 素二 京都大学, 文学部, 教授 (50173852)
鈴木 裕之 国士舘大学, 法学部, 教授 (20276447)
佐々木 重洋 名古屋大学, 文学研究科, 准教授 (00293275)
田渕 六郎 上智大学, 総合人間科学部, 准教授 (20285076)
松本 尚之 東洋大学, 国際地域学部, 助教 (80361054)
上田 冨士子 京都文教大学, 人間学部, 教授 (70213361)
三島 禎子 国立民族学博物館, 民族社会研究部, 助教授 (20280604)
若林 チヒロ 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (40315718)
田中 重好 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (50155131)
嶋田 義仁 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (20170954)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
29,380千円 (直接経費: 22,600千円、間接経費: 6,780千円)
2006年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2005年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2004年度: 12,480千円 (直接経費: 9,600千円、間接経費: 2,880千円)
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キーワード | 都市社会 / エスニシティ / アフリカ人 / 外国人 / 相互扶助 / 生活戦略 / 共生 / 移民 / エスニシテイ / 来住外国人 / マルチ・エスニック / 来住アフリカ人 / 滞日外国人 |
研究概要 |
科研共同研究の最終年度にあたり、報告書に向けての総括的なまとめ討論をおこなった。とくに、日本における第1位人口をしめるナイジェリア人と第2位人口のガーナ人の生活動態については、この分野の熟成した研究を共同討論のなかから育てることができた。日本への来住ガーナ人のアフリカ-日本-アフリカという、今まであまり報告されていない新しい移民動態の理論化(若林ちひろ)や、日本に来住したナイジェリア人の大企業従業員になろうとするのではない、起業活動に向かう個人的・野心的なアントルプルヌーシップについての新規な理論化(川田薫)と、まったく情報のなかった、その日本における協力扶助と文化維持のアソシエーション活動の詳細な記述報告(松本尚之)、さらには、アフリカ-日本-アメリカという地球規模のネットワーク形成がナイジェリア人によってなされている動態を、アフリカ移民論のまったく新しい指摘として提示しえた。また、アフリカ人の芸能活動についても、ギニア、マリ、セネガルといった西アフリカ・グリオ音楽文化の「本場」とされる地域からの日本への来住アフリカ人の活動調査と、そのアフリカの母村での活動状況の調査の両方を行い、それをめぐる、やはり新規性に富む、日本ーアフリカ間の何層からもなる往来活動を抽出し、指摘・一般化することができた(鈴木裕之、菅野淑)。こうしたポジティブな活動側面のほかに、ネガティブなHIVをはじめとする病気の実情とそれにむけるホスト社会側からの協力の可能性についても重要な研究糸口を提案している(若林ちひろ)。1年後に『来住アフリカ人の相互扶助と日本人との共生に関する都市人類学的研究』と題して報告書を出版し、この共同研究の成果と今後の継続的発展について、アフリカ学会における集中発表でも熱い期待と高い評価を得た(2008年5月於・龍谷大学)。
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