研究分担者 |
大森 裕浩 東京大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (60251188)
大屋 幸輔 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (20233281)
勝浦 正樹 名城大学, 経済学部, 教授 (70224467)
国友 直人 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10153313)
佐井 至道 岡山商科大学, 経済学部, 教授 (30186910)
馬場 康維 統計数理研究所, データ科学研究系, 教授 (90000215)
美添 泰人 青山学院大学, 経済学部, 教授 (80062868)
西郷 浩 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (00205626)
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配分額 *注記 |
38,220千円 (直接経費: 29,400千円、間接経費: 8,820千円)
2007年度: 10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)
2006年度: 10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)
2005年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2004年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
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研究概要 |
官庁統計は経済・社会問題を分析する上で必須の資料である。その作成過程では行政組織が調査票の収集に携わるため,調査客体の協力が得やすく,全国で多数の調査客体への調査を行うことが可能である。加えて,専門の職員が調査票の審査やデータ集計業務等を実施している。このため,官庁統計データは精度の高い良質なデータであり,また様々な分析に耐え得る大きさのサンプルサイズをもつデータである。しかし,このような性質をもつ官庁統計データとそれに基づく集計結果に全く問題がないわけではない。本研究は,官庁統計に関連する研究課題のうち,現在の調査方法の改善や調査結果の広範な利用に直結する課題に焦点を絞り,理論的な解決策を提示することを意図して行われた。 実際の研究活動は,他の科学研究費補助金の研究グループ等と共同で,各年度1回程度の研究集会を開催し,周辺領域の研究者や官庁統計に係わる各府省職員との意見交換を行った。研究成果は日本統計学会など,官庁統計に関連する分野の学会などで発表された。 本研究はこれを企画した研究代表者加納悟(一橋大学経済研究所・教授)の逝去にともない,最終年度に研究代表者を稲葉に変更した。加納は官庁統計に関する理論的検討が緊急の研究課題であり,相互に関わりのある研究テーマを総合的に研究する必要性を論じ,本研究組織を構成した。活動期間内の平成19年5月には統計法が改正され,「委託に応じた集計による統計の提供」や「匿名性の確保措置を講じた調査票情報の提供」に関する規定が新たに設けられた。この規定の内容は,本研究の研究課題に直接関係するものであり,加納の企画した本研究の先見性と重要性を確認することができる。本研究における研究成果を官庁統計の公開や利用に活用するためには,これまで以上に各府省職員と研究者との意見交換が必要であり,それらを踏まえて更に研究を発展させることが望ましいと考える。
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