研究課題/領域番号 |
16203033
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会福祉学
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研究機関 | 長崎純心大学 |
研究代表者 |
片岡 瑠美子 (2007) 長崎純心大学, 人文学部, 教授 (20185797)
一番ヶ瀬 康子 (一番ケ瀬 康子) (2004-2006) 長崎純心大学, 人文学部, 教授 (20060600)
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研究分担者 |
高倉 節子 長崎純心大学, 大学院・人間文化研究科, 非常勤講師 (90154765)
沈 潔 浦和大学, 総合福祉学部, 教授 (20305808)
洪 金子 東京福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (30326988)
大友 昌子 中京大学, 現代社会学部, 教授 (30060700)
山田 幸子 長崎純心大学, 人文学部, 教授 (90210450)
片岡 瑠美子 長崎純心大学, 人文学部, 教授 (20185797)
杉山 博昭 長崎純心大学, 人文学部, 助教授 (20270035)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
41,990千円 (直接経費: 32,300千円、間接経費: 9,690千円)
2007年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2006年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2005年度: 12,610千円 (直接経費: 9,700千円、間接経費: 2,910千円)
2004年度: 17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
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キーワード | キリスト教社会福祉 / 修道会 / カリタス / 社会福祉施設 / 国際交流 / カトリック社会福祉 / ミゼリコルディア / キリシタン / ボランティア / 福音 |
研究概要 |
<本研究において明らかにされた点> 1.日本の社会福祉の発展へのカトリック社会福祉の貢献と限界 一途に富国強兵へと向かい、社会的弱者は看過されていた19世紀後半に、カトリック布教に向かって来日した宣教師、及び、修道会は、伝染病を始め、疾病の治療、孤児の養育、児童の保護育成、貧困への対処、等、福祉的種々の活動により、日本の社会福祉に大いに貢献した。即ち、孤児院やハンセン病施設をはじめ、児童施設、結核療養所など、施設や病院を早い時期に設立し、その先駆的活動は、組織的なものではなかったものの、国の法的整備(戦前の社会事業法、戦後の社会福祉立法)を促すものでもあった。しかし運営が時代の推移への適応に充分でなかった点は、その限界とも見られよう。 2.東北アジアにおいても、同様に福祉の先駆的な活動を示したこと 活動の推移は国や地域の政治的動きやカトリック側の宣教方針、宣教の広がりの程度に影響される面もあるが、概ね各地で新たな活動を生み出し、福祉全体を先導する役割を果たした。 3.カトリック社会福祉の国際的性格が示されたこと 日本と東北アジア各国とのかかわりから比較・分析した結果、カトリック社会福祉が、各国の状況に制約されつつも、国際的な交流の中で動き、全般的な社会福祉の発展に貢献したことが示された。日本のカトリック社会福祉もまた、そうした交流のもとにあるのであり、ひいては、日本の社会福祉全体が、世界史的な動きに規定されて発展した可能性を示唆している。 <今後の課題> 1.国内外に存在する多くの史料発掘 パリ外国宣教会の史料の発掘・翻訳などを行ったが、さらに新たな知見を獲得できる可能性がある。 2.個々の人物、団体の詳細な分析 人物や団体に触れた調査を行うことができたので、以後、教会、施設、修道者、信者、利用者ら、人物、思想、実践、の絡み合いを含め、個別に深く分析することにより、全体の姿を、更に豊かに描ける可能性がある。 3.社会福祉,カトリック双方からのさらなる研究 未だ未熟であったカトリック社会福祉研究をさらに深め、社会福祉の歴史的研究に一層貢献していく。
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