研究課題/領域番号 |
16203038
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験心理学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
渡辺 茂 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (30051907)
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研究分担者 |
梅田 聡 慶應義塾大学, 文学部, 准教授 (90317272)
岡市 広成 同志社大学, 文学部, 教授 (40066288)
坂田 省吾 広島大学, 総合科学部, 教授 (50153888)
三村 將 (三村 将) 昭和大学, 医学部, 准教授 (00190728)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
44,980千円 (直接経費: 34,600千円、間接経費: 10,380千円)
2007年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2006年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2005年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2004年度: 17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
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キーワード | 海馬 / 空間認知 / 時間認知 / 比較認知 / 神経心理学 / ラット / 脳損傷 |
研究概要 |
魚類による研究:キンギョを用いてモリス型迷路に機能的に類似した課題を訓練し、腹内側大脳が空間記憶に関係し、したがって哺乳類海馬の機能的相当部位であることがわかった。 鳥類による研究:ハトとキンカチョウを用いて、神経毒、高周波、吸引、の損傷を比較し、どの場合も海馬損傷による空間記憶障害を見たが、WGTA様の課題においては、海馬損傷は強い障害をもたらさなかった。カケスの空間学習も検討したが、海馬損傷研究には至らなかった。 げっ歯類による研究:ラットを用いてハトと同様の連続空間弁別課題を訓練し、ハトと同様の海馬損傷効果を得た。また、空間課題に置いては課題の行動的精査を行うとともに、海馬、海馬采、頭頂皮質、扁桃体損傷の効果を比較し、海馬の空間認知における役割を明らかにした。また、NMDA受容体の機能も明らかにした。一方時間認知については、海馬シータ波と時間学習との関連を明らかにするとともに、内側前頭前野の損傷およびマイクロダイアリシスによる検討を行った。またC57マウスの虚血による海馬損傷によって乾燥型迷路課題に選択的な障害が観察され、物体認知ではそのような障害が観察されなかった。 ヒトによる研究:モリス型迷路に対応する指迷路を開発し、癲癇のため海馬損傷を行った患者による実験を行い右側海馬損傷により空間学習が障害されることがわかった、また、海馬損傷が認められるアルツハイマーおよびコルサコフ患者の神経心理学的研究により、時間空間の統合的記憶障害が明らかにされた。 まとめ:広範囲の種を用いてできるだけ類似した課題で比較を行うという目的は一定に達成されたが、空間時間の統合についてはその系統発生を明らかにできるだけのデータ集積には至らなかった。
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