研究課題/領域番号 |
16204010
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
服部 誠 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90281964)
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研究分担者 |
松尾 宏 国立天文台, 先端技術センター, 助教授 (90192749)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
46,150千円 (直接経費: 35,500千円、間接経費: 10,650千円)
2005年度: 18,980千円 (直接経費: 14,600千円、間接経費: 4,380千円)
2004年度: 27,170千円 (直接経費: 20,900千円、間接経費: 6,270千円)
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キーワード | ミリ波サブミリ波天文学 / 天体干渉計 / テラヘルツイメージング / 宇宙マイクロ波背景放射 / ボロメータ / ミリ波サブミリ波直接検出器 / テラヘルツ / イメージング / 電波天文学 / テラヘルツ観測・通信技術 / フーリエ分光器 / 銀河団プラズマ物理 |
研究概要 |
Martin-Puplett型フーリエ分光器を開口合成に応用したマイケルソン型ボロメトリック天体干渉計をミリ波サブミリ波天体観測へ応用し、観測帯域・感度・視野の全てに於いて既存のこの帯域での天体干渉計を遥か上回る性能をもった天体干渉計を開発する事が本研究の目的であった。この様な事が何故可能なのか我々の装置の基本原理の理論的考察をまとめた論文を書き上げApplied Opticsに掲載された。この装置を用いた実験室実験で0.1THz〜1.05THzという非常に広い帯域を0.01THz間隔で各周波数毎のイメージが得られることを示した結果を論文としてまとめApplied Opticsに投稿中である。一部は国際会議や国内学会で発表した。我々の装置を用いた天体観測実験装置をミリ波サブミリ波の観測条件が良くインフラの整った野辺山電波観測所内に設置した。既存のボロメータ検出器の性能を天体観測に最適化する開発を行った。平成16年度末にはこれら装置を用いた0.1THz〜0.36THzでの太陽の観測に成功した。これはミリ波サブミリ波天体干渉計としては圧倒的に広い帯域である(通常数0.01THz)。平成17年度にはPC制御システムを開発し天体導入・追尾精度の飛躍的向上を達成した。これにより平成17年度末には月の観測に成功した。通常のミリ波サブミリ波天体干渉計で用いてられている受信機より雑音レベルで勝る高感度ボロメータ検出器を開発し天体干渉計の高感度化の実証を試みた。それにより装置全体を冷却する等の方法で装置内部から発生する雑音を低減化するれば可能であることが分かった。天体干渉計の広視野化は大規模アレイ検出器が使用できることがポイントであるが、利用可能性と制約について原理的考察を行ったに留めて当初予定通り実証実験までは行わなかった。この実験機を用いた本格的天体観測の実施によりこの装置を用いた天体観測の為の基礎技術開発と天文学的成果を挙げる事が今後に残された課題である。又我々のこれまでの成果は社会の安心・安全を確保する為のテラヘルツイメージング装置への応用分野での興味を喚起し出している。
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