研究課題/領域番号 |
16204017
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中野 貴志 大阪大学, 核物理研究センター, 教授 (80212091)
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研究分担者 |
與曽井 優 大阪大学, 核物理研究センター, 助教授 (80183995)
堀田 智明 大阪大学, 核物理研究センター, 助手 (30332745)
村松 憲仁 大阪大学, 核物理研究センター, 特任助手 (40397766)
保坂 淳 大阪大学, 核物理研究センター, 助教授 (10259872)
藤原 守 大阪大学, 核物理研究センター, 助教授 (00030031)
郡 英輝 日本学術振興会, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
50,310千円 (直接経費: 38,700千円、間接経費: 11,610千円)
2006年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2005年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2004年度: 32,630千円 (直接経費: 25,100千円、間接経費: 7,530千円)
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キーワード | シータ粒子 / レーザー電子光 / ペンタクォーク / レーザー電子光ビーム / タイムプロジェクションチェンバー / Deep-UV発振レーザー |
研究概要 |
シータ(Θ^+)粒子は、SPring-8のレーザー電子光ビームを原子核に照射した実験で世界初めて実験的に存在の可能性が示された5クォーク(ペンタクオーク)粒子である。 本研究の目的は、大強度レーザー電子光ビームを用いた高統計のΘ^+粒子探索実験を行い,Θ^+が実在するのであれば、その存在を実験的に確立することである。さらに、実在が確認された場合は、理論グループと協力してΘ^+生成の反応機構を解明し、スピンやパリティをはじめとするΘ^+粒子の性質について新たな知見を得ることであった。本研究では、まず高統計実験の遂行のために必須であるビームの高強度化を実現するため、高出力擬似CW全固体UVレーザーをArレーザーに置き換えた。最終的に全固体レーザーを2台同時に使用し、ビーム強度を従来の約2倍の2メガ個/秒にすることに成功した。レーザーの入射強度が上がると熱吸収のため光学系に歪みが生じ、ビーム強度の劣化や不安定性の原因になる。そこで光学機器の改造を行い、安定したビーム強度が保てるようになった。また、高強度化された光子ビームの標的化システムを改良し、その性能評価を行なった。高強度ビームと重水素標的を用いた高統計実験の遂行と同時に、データ解析方法の改良を行い、限られた情報から、光子と中性子の準自由散乱によってΘ^+粒子が生成される事象を選び出す方法を開発した。今回、取得したデータは従来の3倍量の統計量がある。データの解析には、Blind Analysisという人為的なバイアスのかかり難い手法を用いて解析するため、通常のデータ解析よりも時間がかかるが、統計量は十分で、Θ^+の存在が実験的に確立するのは間近に迫ったと言える。また、本研究と同時に取得されたデータの解析でハイペロンやメソンの光生成に対する知見が深まった。
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