研究分担者 |
小坂 英男 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (20361199)
三森 康義 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (70375153)
石原 一 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (60273611)
安食 博志 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (60283735)
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配分額 *注記 |
43,420千円 (直接経費: 33,400千円、間接経費: 10,020千円)
2005年度: 27,300千円 (直接経費: 21,000千円、間接経費: 6,300千円)
2004年度: 16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円)
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研究概要 |
本研究課題では,半導体の励起子分子準位に共鳴した二光子共鳴散乱(ハイパーパラメトリック散乱)を利用した量子もつれ光子対の生成に関し, 1.バルクおよび微小共振器構造半導体の二光子共鳴散乱を用いた量子もつれ光子対の効率的な発生および制御方法を開発すること, 2.発生した光子対の量子もつれの状態を検出・評価することによって,半導体中の二励起子ポラリトン状態の位相緩和過程と量子状態のデコヒーレンスの制御に関する新たな知見を得ること, の二点を目的とした研究を行っている.本年度の研究実績の概要を以下に記す. 1.CuCl結晶の励起子分子二光子共鳴散乱による量子もつれ光子対の生成実験の結果をNature誌に発表した. 2.本年度導入した高繰り返し超短パルスチタンサファイアレーザを励起光源とする実験系を構築し,光子対の観測における偶然の二光子計数による寄与を無視できうる程度に低減した.その結果,偶然の二光子計数の寄与を差し引くことなく,より良質かつ効率の高い量子もつれ光子対の発生・検出を実現することに成功した. 3.半導体ナノ構造における二光子共鳴散乱の増強効果の理論的研究を行い,半導体微小共振器構造との共鳴効果によって,二光子共鳴散乱の効率が飛躍的に大きくなる可能性を見出した.
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