研究課題/領域番号 |
16204028
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
白濱 圭也 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (70251486)
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研究分担者 |
鈴木 勝 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (20196869)
柴山 義行 慶應義塾大学, 理工学部, 講師 (20327688)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
46,410千円 (直接経費: 35,700千円、間接経費: 10,710千円)
2006年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2005年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2004年度: 32,760千円 (直接経費: 25,200千円、間接経費: 7,560千円)
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キーワード | ヘリウム / 超流動 / 量子相転移 / ボース粒子系 / 量子液体 / 量子固体 / 超流動固体 / ナノ多孔体 / ボース・アインシュタイン凝縮 |
研究概要 |
本研究は、ナノ多孔体構造に閉じこめたヘリウム(^4He)が極低温で示す特異な量子物性を多様な実験により明らかにし、「強相関ボース粒子系」の新しい物理を開拓・追求するものである。助成期間中の3年間に研究が大きく進展し、以下のような多くの重要な発見・成果があった。 (1)ナノ多孔質ガラス中^4He(A)定積圧力測定による固液相境界の確定と、熱容量の極大を発見し、これらにより超流動相より高温で「局在ボース・アインシュタイン凝縮」状態が出現することを最終的に確認した。(B)ねじれ振り子・超音波の同時測定法を開発し、超流動特性に周波数依存性がないことと、強い試料依存性があることを発見した。(C)多孔体にKr原子を吸着させて細孔径を制御し、超流動転移温度を制御することに成功した。 (2)ナノ多孔体中水素の量子効果探索ナノ多孔質ガラスに閉じこめた水素の固液転移を定積圧力測定で調べ、大部分の過冷却液体水素は9K程度で固化するが、少量の水素は7K近くまで液体で存在することがわかった。これはナノ細孔中水素の超流動観測に期待を持たせる成果である。 (3)1次元ナノ細孔中^4Heの超流動孔径2.8nmの1次元細孔を持つFSM多孔体中^4Heの超流動が約20気圧以上で消失し、量子相転移的挙動を示すことを発見した。 (4)周期的ナノ多孔構造中^4Heの実験を準備し、超流動・固液転移の測定を進めている。 (5)固体^4Heの超流動的挙動の追試実験に成功し、超流動性の試料依存性を発見した。また多孔質ガラス中固体^4Heにおいても超流動探索を行った。
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