研究課題/領域番号 |
16204034
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体地球惑星物理学
|
研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
山崎 俊嗣 独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 研究グループ長 (80344125)
|
研究分担者 |
金松 敏也 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 技術研究主任 (90344283)
小田 啓邦 独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 主任研究員 (90356725)
横山 由紀子 岡山理科大学, 総合情報学部, 准教授 (40351879)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
44,590千円 (直接経費: 34,300千円、間接経費: 10,290千円)
2006年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2005年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
2004年度: 28,210千円 (直接経費: 21,700千円、間接経費: 6,510千円)
|
キーワード | 古地磁気 / 岩石磁気 / 古地磁気強度 / 地球軌道要素 / 時系列解析 / 海底堆積物 / 離心率 / 10万年周期 / インド洋 / 酸素同位体比 / 太平洋 / ウェーブレット / 気候変動 / 磁気相互作用 / 堆積速度 / 南東太平洋 |
研究概要 |
1.海底堆積物中の磁性鉱物問の磁気相互作用を見積もった。ARM(非履歴性残留磁化)の獲得効率は、磁気相互作用に強く支配されている。そのため、堆積物から相対古地磁気強度を求める際の、堆積物の磁化獲得能の違いを補正(規格化)のためのパラメータとしては、ARMよりもIRM(等温残留磁化)の方が適している。 2.北西太平洋における過去25万年間の高分解能の古地磁気強度スタックを構築した。堆積物から信頼できる相対古地磁気強度を求めるには、初期続成作用による磁性鉱物の溶解を受けたものを除く必要がある。低保磁力の磁性鉱物の割合を示す指標であるS比は磁鉄鉱の溶解に敏感であり、これを指標に溶解を受けた層準を除去できる。 3.北太平洋の堆積物コアから、過去160万年間の相対古地磁気強度を求めた。このコアの相対古地磁気強度と岩石磁気特性を、堆積環境の異なる西部赤道太平洋のコアと比較すると、相対古地磁気強度は極めて良い一致を示すが、岩石磁気特性の変化は大きく異なる。ウェーブレット変換を用いた時系列解析により、古地磁気強度には10万年スケールの変動が見られること、岩石磁気パラメータは10万年スケールの変動が含まれる場合でも古地磁気強度とは同期しておらず両者に有意な相関はないことを明らかにした。従って、堆積物の性質の変化は相対古地磁気強度に影響しておらず、古地磁気強度記録に見られる10万年スケールの変動は地磁気変動を反映している。 4.東部赤道インド洋の堆積物コアから、過去80万年間の相対古地磁気強度及び伏角の変動記録を得た。西部赤道太平洋に見られる伏角異常域は、東部赤道インド洋には延びていない。両海域について、古地磁気強度と伏角の関係を比較することにより、長周期の伏角の変動は、双極子磁場が弱いときに相対的に停滞性非双極子磁場の影響が大きくなることにより生じるというモデルが支持されることを示した。
|