研究課題/領域番号 |
16204036
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
気象・海洋物理・陸水学
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研究機関 | 神戸大学 (2007) 北海道大学 (2004-2006) |
研究代表者 |
林 祥介 神戸大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20180979)
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研究分担者 |
渡部 重十 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (90271577)
倉本 圭 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (50311519)
石渡 正樹 北海道大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (90271692)
小高 正嗣 北海道大学, 大学院・理学研究院, 助教 (60344462)
中島 健介 九州大学, 大学院・理学研究院, 助教 (10192668)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
45,890千円 (直接経費: 35,300千円、間接経費: 10,590千円)
2007年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2006年度: 11,440千円 (直接経費: 8,800千円、間接経費: 2,640千円)
2005年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
2004年度: 14,300千円 (直接経費: 11,000千円、間接経費: 3,300千円)
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キーワード | 木星 / 湿潤対流 / 雲構造 / 非静力学対流モデル / 球殻対流モデル / 赤道帯状流 / 乱流 / 大気大循環モデル / 対流モデル / 縞帯 / RDoc / 静的安定度 / 水惑星 / 平衡組成 / Ruby / 力学コア / SL9 |
研究概要 |
木星型惑星大気の力学的構造・熱的構造・物質分布の関連を明らかにするために、関連する知見の集積と時空間対象の異なる複数のモデル群の開発を行い、それらによる数値実験を実行した。主な研究成果は以下の通りである。 1.木星型惑星大気に可能な組成をカバーできる汎用鉛直一次元熱力学平衡大気モデルを開発し、雲層における静的安定度の凝結成分存在度に対する依存性を調査する数値計算を行った。NH_3の凝結とNH_4SHの生成反応に伴う成層安定度への寄与はH_2Oの凝結に伴う成層安定度への寄与に比べ無視できない場合があることを指摘した。 2.木星大気中の凝結性成分H_2O,NH_3,H_2Sを考慮した二次元雲対流モデルの開発を行い、対流運動によって決まる木星大気中の平均的な鉛直雲分布と流れ場の様相を数値計算によって調べた。その結果、流れの場はH_2O凝結高度を境にして凝結を伴う上層の湿潤対流領域、凝結を伴わない下側の乾燥対流領域に分割されること、H_2O凝結に伴うプリュームはNH_3,H_2Sによる安定層を貫入し雲層全体の混合に寄与することを示した。 3.木星大気を念頭においた球殻内の3次元循環構造を考察することを目指して、ブシネスク球殻対流モデルを用いた赤道加速機構に関する数値的研究を行った。その結果、上層に安定成層を伴う高速に回転する球殻内の有限振幅熱対流を調べた。一連の数値実験の結果から、強い安定成層の存在が赤道逆行流の生成を助長することが示された。このことは球殻対流による木星・土星の赤道西風成因説に重要な疑問を投げかける。 4.これらの数値モデル群に共通して必要となる基盤ソフトウエアの整備を行った。数値モデルのためのデータ入出力ライブラリ(gt4f90io)の整備、モデルの解説文書の生成ツール(Rdoc)等の開発を進めた。また、数値モデルを作成する上でのプログラム書法や基礎演算Fortran90の関数群を整備し、それらを用いて作成したスペクトル計算プログラム集(spmodel)を開発した。これらは広くインターネット上に公開した。
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