配分額 *注記 |
35,360千円 (直接経費: 27,200千円、間接経費: 8,160千円)
2006年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2005年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2004年度: 29,770千円 (直接経費: 22,900千円、間接経費: 6,870千円)
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研究概要 |
本研究では,フロー導入型元素分析計直結型同位体比測定用質量分析計を導入し,様々な硫黄を含む鉱物の硫黄同位体比測定の微量化の検討を行った。また,海底熱水系で生成した熱水チムニーや鉱石から硫黄同位体比を用いて微生物活動の痕跡を探るため,同位体比を測定するための試料の詳細な鉱物・鉱床学的記載を行った。 フロー導入型元素分析計直結型同位体比測定用質量分析計を用いることにより,海底熱水系熱水チムニーに普遍的に生成する硫化鉱物(黄鉄鉱,黄銅鉱,閃亜鉛鉱)と重晶石について,従来法の1/100の試料量で硫黄同位体比を測定可能であることを明らかにした。また,本装置の特性である試料を連続的に測定すると見かけの硫黄同位体比が上昇してしまうのを,標準試料を測定試料の間に入れて測定することによって補正することと試料に助燃剤を加えることで,従来法と同等の測定精度で測定できることが明らかになった。さらに,従来から助燃剤として使われている毒性の強い五酸化バナジウムに換えて,五酸化ニオブでも同様な効果があることも明らかにした。 海底熱水系試料については,沖縄トラフ伊平屋北凹地海底熱水系の熱水噴出活動を行っていたチムニーと活動を停止していたチムニーについて,詳細な鉱物・鉱床学的記載を行った。主要生成鉱物が黄銅鉱,閃亜鉛鉱,黄鉄鉱,重晶石であることを明らかにし,そのチムニー各部における産状と組織から,熱水活動の盛衰に伴うチムニー生成から活動停止に至るモデルを構築した(結果は現在投稿中である。)。
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