研究課題/領域番号 |
16205015
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子化学
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
北野 博巳 富山大学, 理工学研究部(工学), 教授 (40115829)
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研究分担者 |
源明 誠 (井出 誠) 富山大学, 理工学研究部(工学), 助教 (70334711)
長村 俊彦 株式会社ユニソク, 科学機器開発研究所, 所長
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
35,360千円 (直接経費: 27,200千円、間接経費: 8,160千円)
2006年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2005年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2004年度: 31,330千円 (直接経費: 24,100千円、間接経費: 7,230千円)
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キーワード | 振動分光 / O-H伸縮振動 / 両性高分子 / 血液適合性 / 水素結合ネットワーク / 原子間力顕微鏡 / 双性イオン型高分子 / 双性イオン / 抗血栓性 / 生体適合性 / 高分子薄膜 / 水の構造 / 赤外励起 / 振動分光法 / 血小板 |
研究概要 |
本研究では、水溶液あるいは固体状態の高分子近傍の水構造を、振動分光法を用いて明らかにした。水溶液系での、モノマー一残基当たりの水素結合の欠損数(N_<corr>)は、カルボキシベタインのような双性イオン型では常に小さく、また両性高分子では正負電荷数がほぼ拮抗しているときに最小を示した。また、非水溶性の単量体をコモノマーとした固体膜では、双性イオン型、あるいは正負電荷数が拮抗している両性高分子では、O-H伸縮振動帯の形状が自由水に類似しており、水溶液系と同様の傾向を示すことが判明した。さらに、真空乾燥と重水との接触を繰り返し、一次水和水の寄与を排除した3000〜3700cm^<-1>のスペクトルをバックグラウンドとして、膜の極近傍の水のO-H伸縮振動を見たところ、ベタイン型の材料では自由水のスペクトルに類似していることが判明した。原子間力顕微鏡観察では、乾燥状態と、湿潤状態で、膜表面の構造に変化があることが示唆された。 また、これらの高分子薄膜に対する血小板や線維芽細胞の付着数が、非常に少ないことがわかった。これらの結果は、我々が従来から主張している、「水に対して優しい材料は、体に対しても優しい」という仮説を裏付けるものである。 また、水の水素結合ネットワーク構造に対する影響小さく、かつ優れた生体適合性が見出されているカルボキシメチルベタインポリマーを表面に集積させた金ナノ粒子について、局在表面プラズモン共鳴法によりタンパク質分子の吸着を見たところ、タンパク質の荷電に関わらす非常に少ないことが見出された。高分子近傍の水構造への擾乱の少なさが、材料表面へのタンパク吸着を抑制し、補体活性化の抑制、血小板吸着の低下につながっていることが確認された。
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