配分額 *注記 |
50,700千円 (直接経費: 39,000千円、間接経費: 11,700千円)
2007年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2006年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2005年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2004年度: 36,270千円 (直接経費: 27,900千円、間接経費: 8,370千円)
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研究概要 |
本研究の目的は,京都大学先天異常標本センターに所蔵してあるヒト胚子標本を,従来の画像マトリクスサイズ(128×128×512)に対し,その8倍(256×256×512)の画像マトリクスで撮像することである.これを実現するには,画素あたりのSNRを増大させなければならないため,静磁場強度9.4Tの高磁場超伝導磁石を導入し,超高分解能MRマイクロスコープの開発を行った.ところが,本システムの開発過程において, NMR信号のダイナミックレンジが不足していることが判明し,この問題を解決するための並列型レシーバーシステムを開発した. このシステムを用い, T_1強調勾配エコー法のシーケンスを使用して, 256×256×512の画像マトリクスで,画素サイズ通りの空間分解能を実現する(画素あたりのSNRが5以上)ヒト胚子標本の撮像に成功した(計測時間は約22時間).なお本システムで実現した空間分解能は, (40μm)^3〜(60μm)^3であった. さて,取得した画像データにおいて,ヒト胚子は,画像マトリクスに対して一般には傾いているため,三方向への最大値投影像を活用して,三次元画像回転を行い,正中断面像を精度良く決定した.これにより,染色切片画像と比較できる断面像を得ることができた.また,本研究では,さまざまな方向からの最大値投影法(MIP)を用いて,三次元的な可視化を行った.ところが,本研究における画像データを活用するためには, MIP法だけでなく,さまざまな三次元可視化方法の活用が望まれる. 本研究においては,最大の目標はクリアすることができた.ただし,空間分解能やマトリクスサイズには,まだ改善の余地があり,将来は,より高い空間分解能と,さらに大きなマトリクスサイズの実現を目指した研究を行っていきたい.
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