配分額 *注記 |
50,180千円 (直接経費: 38,600千円、間接経費: 11,580千円)
2006年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2005年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2004年度: 39,520千円 (直接経費: 30,400千円、間接経費: 9,120千円)
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研究概要 |
(1)高感度二次元検出器(PSPC)を搭載した高輝度X線発生装置に,キャピラリを組み合わせ直径50μmの高輝度細束X線(MBX)を実現させ,微小領域の応力値を測定することに成功した.4点曲げ負荷冶具を搭載することから負荷状態でのその場応力測定を可能にした.また,このMBXを用いた単結晶の高精度応力測定の手法を開発した. (2)銅薄膜の熱サイクルおよび熱履歴によるヒロックおよびボイドなどの損傷を原子間力顕微鏡(AFM)を使用して定量化を行った.さらに,放射光を利用して熱サイクル中の内部応力のその場測定に成功し,その内部応力の挙動が,熱膨張係数の違いによる変形,高温での塑性変形およびクリープ変形から予測されことを明らかにした. (3)めっき法で製作した銅薄膜の疲労試験手法の開発に成功した.これを用いて疲労試験を行い,S-N関係に及ぼす膜厚および結晶粒径の影響を検討し,粒径が小さいほうが長寿命となった.X線半価幅が疲労損傷進行の検出パラメータとなる可能性が確認された. (4)ポリイミド基板上にスパッタリング法により蒸着したCu薄膜の試験片を用いて,通常のX線法で引っ張り試験を行い,引張変形中の膜の応力および半価幅をその場測定することに成功した.これより,薄膜の引張り特性の測定が可能となった.半価幅は,ひずみともに増加し,最大値をとった後に一定となる. (5)結晶学的観点から微小疲労き裂の発生・成長過程を観察する手段として,AFMとともに結晶の方位を測定するために電子線後方散乱(EBSD)法を併用する手法を用いて,多結晶のねじり疲労に適用した,ねじり疲労における微小疲労き裂の発生条件を提案した. (6)繊維配向した立方晶多結晶薄膜の有限要素モデルを作成し,弾性変形挙動の膜寸法依存性を明らかにした. (7)分子動力学法を用いて,シリコン単結晶薄膜の破壊強度に及ぼす,ナノサイズの微小欠陥の影響を検討し,応力拡大係数の適用限界を明らかにした.さらに,分子動力学法を微小欠陥を有する銅薄膜の変形と破壊の解析に適用し,転位の生成挙動および欠陥からの転位の放出条件,応力ひずみ関係を結晶方位の関数として明らかにした.
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