配分額 *注記 |
49,010千円 (直接経費: 37,700千円、間接経費: 11,310千円)
2006年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2005年度: 11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
2004年度: 32,630千円 (直接経費: 25,100千円、間接経費: 7,530千円)
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研究概要 |
研究は3つの視点から行った.数値計算による気体軸受の流動解析,スケールアップモデルによる低速回転試験,狭小流路における空気の伝熱特性試験である. 流動解析は軸径31.8mm,軸受長さ45mm,半径隙間20μ,回転数10,000,50,000,100,000rpmを中心にして行った.軸受の負荷能力を表す無次元負荷と,回転数を表すベアリング数の関係は他の研究者による理論解とほぼ一致する結果が得られた.軸受内部に作られる圧力分布に対応して,軸受隙間の端部から軸方向に作動空気が出入りし,軸受の冷却に寄与していることが分かった. 低速回転試験は数値計算結果を参考にし,試験機の仕様を定めた.軸の直径は144mm,長さ100mm,平均軸隙間0.12mmで,高精度の静圧軸受スピンドルモーターで駆動する.試験最大回転速度1,000rpmのときの周速度は7.5m/sである.回転軸の軸方向3箇所に高速応答の圧力変換器を取り付け,軸受内部の周方向圧力分布を位相固定法により測定し,無次元負荷とベアリング数を求めた.軸端からの空気の漏洩により軸受端部だけでなく軸中央部においても無次元負荷が低下した.実用化に当たっては軸端部のシールが重要である. 軸受内部には空気のせん断により周方向への大きな圧力勾配が発生する.伝熱特性試験によれば,圧力勾配が固体から空気への熱伝達に大きな影響を与えることが分かった.この効果により,直径が1mm程度の細菅の入口部において熱伝達が促進されることが分かった.全体の伝熱性能は従来からすぐれた伝熱促進作用が認められている衝突噴流の約2倍に相当した.
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