研究課題/領域番号 |
16206040
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
通信・ネットワーク工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉田 進 京都大学, 情報学研究科, 教授 (50026324)
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研究分担者 |
川合 誠 立命館大学, 理工学部, 教授 (20314255)
山本 高至 京都大学, 情報学研究科, 助手 (30423015)
廣瀬 勝一 京都大学, 情報学研究科, 講師 (20228836)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
46,280千円 (直接経費: 35,600千円、間接経費: 10,680千円)
2006年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
2005年度: 16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
2004年度: 18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
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キーワード | アドホックネットワーク / マルチホップ / 自律分散制御 / 無線通信 / 移動通信 / 周波数利用効率 / Tornado型符号 / ゲーム理論 / マルチポップ / 協調通信 / Trnade型符号 / 協力中継ダイバーシチ / 車車間通信 |
研究概要 |
本研究では、近距離にある端末同士が中継機能を持ち、マルチホップ接続により通信を行う自律分散制御ワイヤレス・アドホック・ネットワークを対象とし、物理層、アクセス制御、ネットワーク層等、多面的な観点から研究を行い、いくつかの本質的な特性の解明に成功した。代表的な研究成果は以下の通りである。 1.マルチホップ伝送はスループットの低下と引き替えに通信距離(サービスエリア)の拡大を実現する。これと同様の効果は物理層での適応変調・レート制御によっても得られる。この両者を比較検討した結果、マルチホップ伝送がより密に同時通信が可能である(空間的な周波数利用効率が高い)ことを明らかにした。 2.アドホックネットワークでは、各ノードが自分の利益のみを考えたルート選択に走る可能性があり、そのためネットワーク全体の性能劣化が生じうる。ゲーム理論を用いて自律分散制御により達成可能なスループットについて解析し、集中制御の場合と比較した。その結果、自律分散制御の容量は集中制御に劣るものの、低送信電力時にはネットワーク容量に近いスループットが達成できることを明らかにした。 3.アドホックネットワークで広く用いられるアクセス制御であるCSMA/CAの効率向上のために、チャネル結合技術やマルチチャネル技術という複数の制御法が検討されている。両者を詳細に比較検討した結果、負荷が低い場合は単一パケットを高速に送ることのできるチャネル結合技術が、逆に高い場合には衝突低減効果の高いマルチチャネル技術が優位であることを明らかにした。 4.アドホックネットワークにおけるトランスポートプロトコルとしてはTCPが考えられるが、有線と異なり物理的にリンクが不安定なため、効率の劣化が懸念される。そこでTornado型符号を用いたFEC型品質制御の適用を考え、一部ビットに誤りがあるパケットをも復号に用いることでビット誤りに対しても効果のある復号法を提案するとともに、その特性を実験的に確認した。
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