研究課題/領域番号 |
16206055
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
鈴木 弘之 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (20114093)
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研究分担者 |
磯部 大吾郎 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 准教授 (00262121)
安部 武雄 (安倍 武雄) 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 准教授 (10143661)
岡部 猛 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (40117338)
平島 岳夫 千葉大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (20334170)
上杉 英樹 千葉大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (00009268)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
49,660千円 (直接経費: 38,200千円、間接経費: 11,460千円)
2007年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2006年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2005年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2004年度: 31,850千円 (直接経費: 24,500千円、間接経費: 7,350千円)
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キーワード | 高温構造安定 / 応力再配分 / 進行性崩壊 / ASI-Gauss法 / 崩落模擬実験システム / 鋼柱の高温座屈後挙動 / 高温高力ボルト継手 / 鋼の高温引張試験 / リダンダンシー |
研究概要 |
火災を受ける架構の中の高温化した部材が崩壊すると、最悪の場合、架構全体は安定性を失って進行性崩壊に陥る可能性のあることをニューヨーク世界貿易センタービルの崩落が示している。本研究は、火災を受ける鋼架構の構造安定生を支配する因子を明らかにし、我が国の建物がこの種の崩壊に陥る可能性があるか、対崩壊性能を高めるにはどのようにしたらよいかを、理論・解析と実験の両面から研究したものである。得られた成果を列挙すると次の通りである。 (1)火災を受ける鋼架構の高温崩壊現象は静的釣り合いの飛び移りを引き金として発展する動的問題であることを明らかにし、この問題を分析するための構造解法を開発した。(2)架構の高温崩壊を抑止する性能として、構造物に内在するリダンダンシーに着目し、応力再配分率という概念を提案して、応力再配分率の理論的計算法を提案した。これを踏まえて、我が国の鋼構造物が持つ対高温崩壊性能を具体的に明らかにし、耐震設計がもたらす架構への安定化効果を把握した。(3)火災時における架構の進行性崩壊に対する抵抗として、対進行性崩壊指標という概念とその計算法を提案して、これに基づいて、我が国の鋼建築物が、火災時に進行性崩壊に陥る可能性如何を推定した。(4)WTCタワーの崩落に際して、部材要素の破断に伴って発生する衝撃波が、要素破断の連鎖をもたらしたであろうことを開発した動的解法によって明らかにし、当該タワーの進行性崩壊の特徴の一端を捉えた。(5)基本鋼構造要素である高力ボルト継ぎ手と柱部材を取り上げ、それぞれの高温耐力と耐力到達後の高温崩壊過程を実験に基づいて明らかにし、特に、ボルト素材やボルト継ぎ手の高温時における変形能力、柱の全体座屈や局部座屈に及ぼす高温クリープの影響度および影響の及ぶ範囲に関して従来知られていない重要な知見を得た。
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