研究課題/領域番号 |
16206069
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
野上 正行 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90198573)
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研究分担者 |
春日 敏宏 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30233729)
早川 知克 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00293746)
岩本 雄二 日本ファインセラミックスセンター, 材料技術研究所, 主席研究員
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
45,500千円 (直接経費: 35,000千円、間接経費: 10,500千円)
2006年度: 11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
2005年度: 12,480千円 (直接経費: 9,600千円、間接経費: 2,880千円)
2004年度: 21,320千円 (直接経費: 16,400千円、間接経費: 4,920千円)
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キーワード | プロトン伝導 / ガラス / ゾルゲル / 燃料電池 / 電解質 / センサー |
研究概要 |
我々は、ゾルゲル法で作製したガラスや溶融法で作ったガラスを水和させることで、室温で10^<-2>S/cmオーダーの電導度を有したプロトン伝導性ガラスになることを、世界で初めて報告してきた。このようなガラスの燃料電池、キャパシター、水素センサーなどへの応用の可能性について検討した。 金属アルコキシドのゾルゲル法によって、細孔の大きさを2〜5nmに制御した多孔質ガラスとすることで、室温で10^<-2>S/cmの高い電導度を有し、150℃から-40℃の温度領域で安定した高プロトン伝導ガラスの得られることを示した。また、基板を用いることでも高伝導性ガラス薄膜を作ることに成功した。更に、長鎖構造を持っリン酸塩ガラスが水和して粘稠性ゲルへ変化する特異な現象を発見し、イオン間の結合力を基にその生成機構を解明した。このゲルは室温でも10^<-3>〜10^<-2>S/cmという高い電導度を示し、ゲル中のオルトリン酸グループからのプロトンの解離と、水を介したホッピングによるプロトン伝導であることを明らかにした。水や第三成分の添加(とくにAl^<3+>イオンが有効)による構造制御が容易であり、これを利用して高伝導性の非晶質状態を長期間安定に維持するゲルに改良できることを示した。作製したガラスを電解質にした燃料電池を組立て、その室温での電池特性を測定したところ、ゾルゲルガラスと水和ガラスでそれぞれ、35および160mW/cm2の出力が得られることがわかった。また、また、電気二重層キャパシタ用電解質としても有用であり、静電容量30F/gを得ることに成功した。水素センサーについても、500nm程度のガラス薄膜を電解質としたセンサーを作成しその特性を測定したところ速い応答速度で、水素濃度変化に対応しているのが確認でき、水素センサーとして応用できることを示した。
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