研究課題/領域番号 |
16206071
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
材料加工・処理
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山中 一司 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (00292227)
|
研究分担者 |
三原 毅 東北大学, 大学院工学研究科, 助教授 (20174112)
辻 俊宏 東北大学, 大学院工学研究科, 助手 (70374965)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
48,880千円 (直接経費: 37,600千円、間接経費: 11,280千円)
2006年度: 18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2005年度: 17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2004年度: 12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
|
キーワード | サブハーモニック / 疲労 / 応力腐蝕割れ / 凝着力 / しきい値 / き裂閉口 / ステンレス鋼 / アルミ合金 / 分調波 / 疲労き裂 / 超音波 / 閉口応力 / 非線形微分方程式 / レーザー干渉計 |
研究概要 |
本研究では、応力腐食割れ・疲労き裂定量評価のためのサブハーモニック超音波計測及び映像法の基礎を確立するため、まず凝着力を導入した解析解を導出して、サブハーモニック波のしきい値と閉口応力の関係を概念的に理解した。さらに、装置開発にはより詳細な解析が必要なため、材料の物性値、実験条件をパラメータに反映、反射波の取り扱いも可能な弾性体・振動子モデルを構築した。このモデルを用いた数値解析により、サブハーモニック波発生の入射波振幅および閉口応力依存性を調べ、アルミニウム合金(A7075)の疲労き裂における実験の観察波形と比較し、妥当性を検討した。 次に、以上の検討により得られた設計指針に基づいて、閉じたき裂の厚さ方向の深さを詳細に測定するため、非線形超音波画像化システムの構築を行った。送信側には、しきい値を上回る大振幅超音波を入射するため、耐圧性に優れたLiNbO3単結晶振動子を用いて試作した探触子を用いて、受信側には受波フォーカスにより画像化を行うためアレイセンサを用いた。さらに、画像化を行うために必要な、サンプル中の伝搬時間および素子間の遅れ時間を定式化し、画像化の前処理としてIIRディジタルフィルタを設計することにより、線形像および非線形像を画像化できる測定システムを構築した。 さらに、以上の研究で構築した非線形超音波画像化システムを、アルミニウム合金の開いたき裂および閉じたき裂に適用し、閉じたき裂画像化にサブハーモニック像が有効であることを示した。また、原子力発電所の再循環系配管などで使用されているオーステナイト系ステンレス鋼SUS316Lの閉じたき裂にも適用し、基本波像およびサブハーモニック像の閉口応力依存性を調べ、高い計測精度を持つことを実証した。最後に、実際の鉄鋼製造プロセスで発生したき裂にも適用し、枝分かれや傾斜したき裂に対しても有効であることを示した。
|