配分額 *注記 |
49,530千円 (直接経費: 38,100千円、間接経費: 11,430千円)
2006年度: 10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
2005年度: 22,360千円 (直接経費: 17,200千円、間接経費: 5,160千円)
2004年度: 16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)
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研究概要 |
本研究では,ナノ空間設計に基づく金属/イオン-電子混合伝導体/イオン伝導体からなるヘテロ接合・接触界面を作製し,その電子構造,電気化学反応特性,イオン輸送特性を実験的に明らかにするとともに,理論的解析によりナノヘテロ界面の機能設計指針を得ることを目的としている.当初予定を一部変更して,硫化物系を含むヘテロ界面の持つ多様な電気化学機能について幅広く検討した. (1)様々な電子分光測定を利用して,酸化物系ヘテロ接触界面の表面準位・界面準位,真空表面におけるバンド屈曲を検討し,多くの酸化物系ではギャップ内準位のキャリア密度によってバンド屈曲の状況が決定されることを示した.d-,f-電子系酸化物の場合,表面準位は02p→Mmd/nfの電荷移動反応により決定され,これがNdをドープしたCeO_2の自由表面のバンドクランプの主な要因であると推定するとともに,その他の酸化物系についても同様の機構であると推定した. (2)Cu+/hole混合伝導体であるCu_2Sを利用してCu/Cu_2S/Metal(C,Cu,Au,ITOなど)という構成の2電極非対称セルを構成し,その電気化学特性を調べた.伝導イオン種を含まないブロッキング電極側では電圧の印加にともなって電気化学的分極が生じ,優勢な欠陥である銅イオン空孔濃度が変化する.これにより電子欠陥濃度が変調されるNonstoichiometry-lnduced Carrier Modification現象に基づいたキャリア変調モデルを提案し,実験結果を解析した.これを酸化物系に展開して実験的に追求し,イオン移動が生じる系では一般的に生じている現象であると結論した. (3)第1原理(ab-initio)分子動力学計算を行い,金属/プロトン伝導体/気相の三相界面付近における水素・水の反応をシミュレートした.
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