研究課題/領域番号 |
16206082
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
船舶海洋工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
湯原 哲夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30345102)
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研究分担者 |
冨田 宏 独立行政法人, 海上技術安全研究所, 上席研究員 (60373411)
影本 浩 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (40214275)
大和 裕幸 (大和 克治) 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (50220421)
谷澤 克治 (谷澤 裕幸) 東京大学, 独立行政法人海上技術安全研究所, 上席研究員 (70373420)
鈴木 克幸 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (10235939)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
38,220千円 (直接経費: 29,400千円、間接経費: 8,820千円)
2006年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
2005年度: 13,000千円 (直接経費: 10,000千円、間接経費: 3,000千円)
2004年度: 15,340千円 (直接経費: 11,800千円、間接経費: 3,540千円)
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キーワード | Freak Wave / 水槽試験 / 船体縦強度 / 分散集中波 / 不安定波 / スラミング / wavelet解析 / 破損限界 / 回避システム / 波浪衝撃荷重 / 弾性模型 |
研究概要 |
近年、異常な大波(Freak Wave)によると思われる船の破損沈没などの重大事故が発生している。Freak Waveとは、ある海象条件下ではほとんど起こり得ないような極端に大きな波が突如襲ってくるというものである。Freak Waveは従来船体構造の設計で想定している波高の10mよりも遙かに高く、しばしば30mに達するため、船舶の安全な運航のためには早急にFreak Waveの威力を解明し、回避システムを開発する必要がある。 まず、水槽実験に用いる想定されたFreak Waveとして分散集中波と不安定波によるものの発生機構を紹介し、実験水槽で再現した。また、シミュレーションで計算したものと実験のものを比較し、両方が一致していることを示した。ホイッピングを調べるために船長2mで金属骨方式の模型船を作成し、水槽試験を行った。分散集中波及び不安定波のパラメータを変え、様々なFreak Waveをシミュレーションの入力データとして模型船の各断面に対応する波の時刻歴を求めた。waveletを利用し、船体構造の弾性応答と出会い周期に当たる応答を分離した。Freak Waveの各パラメータが船体応答及び船体運動に及ぼす影響を調べた。Freak Waveの最大波高は大きければ大きいほど、最大サギングモーメントはほぼ線形で大きくなること、最大ホギングモーメントはあまり変わらないこと、分散集中波と不安定波は発生機構が違っても船体構造弾性応答や出会い応答や船体運動などには違いがあまりないことなどがわかった。 次に、Freak Waveに遭遇する際に船首で起されたスラミングによって発生する曲げモーメントが船体の最終強度に及ぼす影響を検討した。Freak Waveの際に発生する最大曲げモーメントは船首のスラミングによって発生するホイッピングが主であり、非常に短時間の現象であり、スラミングの外力によるエネルギーは、流体減衰および断面の塑性変形による減衰により十分に吸収できる可能性がある。船体を梁としてモデル化し、歪み変形率及び塑性変形を考慮したうえで、汎用非線形陽解法コードを用いて時間領域の解析を行い、破断歪みを標準として船体縦強度を評価した。さらに、スラミング時間を変化させ、船体縦強度に対する影響も検討した。
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