研究分担者 |
北村 充 広島大学, 大学院工学研究科, 教授 (40195293)
岡澤 重信 広島大学, 大学院工学研究科, 助教授 (10312620)
柳原 大輔 岡山県立大学, 情報工学部, 助手 (10294539)
山本 元道 広島大学, 大学院工学研究科, 助手 (30274111)
正岡 孝治 大阪府立大学, 大学院工学研究科, 教授 (10244659)
安川 宏紀 広島大学, 大学院工学研究科, 教授 (40363022)
原田 実 (財)日本海事協会, 技術研究所, 研究員
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配分額 *注記 |
22,490千円 (直接経費: 17,300千円、間接経費: 5,190千円)
2006年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2005年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2004年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
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研究概要 |
本研究は,船体が過大な荷重に遭遇した場合の逐次崩壊挙動を効率的に解析する手段として,理想化構造要素法(ISUM)と動的陽解法による準静的解法に注目し,前者については要素並びに解析システムの開発を,また後者については座屈・塑性崩壊挙動を求める上での解析手順の明確化を行うと共に,これらの解析さらには実験より,種々の荷重条件に対する船体の逐次崩壊挙動を明らかにすることを目的とする。本研究で得られた主要な成果は次の通りである。 (1)面内荷重下の矩形板の応答を表すISUM板要素を,水圧による横荷重を考慮できるよう拡張した。さらに板および防撓材要素のそれぞれを,溶接残留応力の影響を考慮できるよう拡張した。本ISUMモデルを用いて船体横断面の縦曲げ逐次崩壊挙動を解析し,FEM解析との比較より,高い計算精度と計算効率(FEMの約1/70)を明らかにした。 (2)船体ダブルハル構造の桁部材のためのISUM板要素を開発した。4節点矩形面要素に基づくため,既存のISUM板要素との結合が容易であり,また積分領域の選択により,開孔影響も考慮可能である。本ISUMモデルを用いて,船体二重底に船底水圧が作用する場合の崩壊挙動を解析し,逐次崩壊挙動を明らかにすると共に,FEM解析との比較より,高い計算精度と計算効率(FEMの1/70〜1/100)を明らかにした。 (3)動的陽解法により船体構造の準静的崩壊挙動を解析するための計算条件を明らかたした。具体的には,座屈崩壊を伴う崩壊の場合,座屈モードに類似のたわみ固有振動モードの固有周期と荷重速度との関係が準静的挙動を解析する上で重要であることを見出し,この観点から荷重増分速度の要件を導いた。 (4)ボックスガーダー試験体の繰り返し縦曲げ試験を実施し,最終強度と繰り返し縦曲げ載荷による亀裂発生挙動を調べた。また既存実験結果との比較より,ISUMの良好な精度を確認した。
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