研究課題/領域番号 |
16206095
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
原子力学
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
藤井 靖彦 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (20016869)
|
研究分担者 |
池田 泰久 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助教授 (40323836)
野村 雅夫 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (60100997)
原田 雅幸 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (20156516)
鈴木 達也 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (70323839)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
50,310千円 (直接経費: 38,700千円、間接経費: 11,610千円)
2006年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2005年度: 15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
2004年度: 26,520千円 (直接経費: 20,400千円、間接経費: 6,120千円)
|
キーワード | 同位体分離 / 再処理 / イオン交換 / クロマトグラフィー / チッ化物燃料 / 固有安全 / クロマトグラフィ |
研究概要 |
高速炉の燃料として、酸化物よりも窒化物(UN+PuN)が熱伝導性、増殖性などで優れた特性を持っており、究極の高速炉燃料と期待されている。しかし、^<14>Nは中性子を吸収し、放射性^<14>Cとなるため使用することが出来ず、望ましくは99.9%まで高濃縮した^<15>Nが必要となる。現在商業的に濃縮^<15>Nを生産している化学交換法は99.9%の高濃縮物を大量に生産することは無理である。実用的な15Nの高濃縮法として、本研究はイオン交換法を提案した。平成16年度から始まった本研究において天然値から^<14>Nの99.99%までの高濃縮、15Nの21.5%までの濃縮研究を経て、最終年度に80%^<15>Nを原料として、イオン交換法により99.8%まで濃縮し、更に内径0.8cmのイオン交換塔を使って、30mのアンモニア吸着帯の連続泳動を実施した。この結果99.91%の高濃縮^<15>Nを得て、窒化物燃料用^<15>N濃縮法を確立した。 高濃縮窒素の同位体比分析については、環境中^<14>Nのコンタミネーションが問題となり、試料の質量分析計への導入方法、試料の量、質量分析計入力抵抗値などを検討し、信頼性ある高濃縮^<15>N同位体比測定法を確立した。 窒化物高速炉燃料の固有安全最処理法の研究においては、ガラス固化体の製造時問題となる使用済み燃料に含まれる白金族、ルテニウム、ロジウム、パラジウムの分離回収法の研究についてピリジン型陰イオン交換樹脂を用いて行い、ルテニウム、ロジウムについては比較的低濃度の塩酸で回収できる見通しを得た。パラジウムはピリジン樹脂に強く吸着し、チオ尿素でほぼ完全に回収できることが分かった。また長半減期放射性のテクネチウムとその模擬物質としてのレニウムについて、3級ピリジン型イオン交換樹脂に対する塩酸溶液中で吸着分配係数を測定した。更にカラム法による溶離実験を行い、塩酸系において、6M塩酸で回収できる見通しを得た。またテクネチウムとレニウムが極めて似た吸着特性を示すことがわかった。全体システムに係る課題として、塩酸系分離プラントの成立性に関し調査を行い工業的に実現可能であると結論付けた。
|