研究課題/領域番号 |
16207004
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態・構造
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
竹井 祥郎 東京大学, 海洋研究所, 教授 (10129249)
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研究分担者 |
宮野 悟 東京大学, 医科学研究所, 教授 (50128104)
兵藤 晋 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (40222244)
井上 広滋 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (60323630)
坂内 英夫 九州大学, 大学院システム情報科学研究院, 助教授 (20323644)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
48,360千円 (直接経費: 37,200千円、間接経費: 11,160千円)
2006年度: 10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
2005年度: 15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
2004年度: 21,840千円 (直接経費: 16,800千円、間接経費: 5,040千円)
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キーワード | ナトリウム利尿ペプチド / アドレノメデュリン / アンジオテンシン / グアニリン / 体液調節 / 海水適応 / ウナギ / フグ / ANP / BNP / グアリニン / 鯨類 / 環境適応 / 浸透圧調節 / バイオインフォマティクス / 広塩性魚 / 分子進化 / 比較ゲノム学 / 新規ホルモン / バイオインフォーマディクス |
研究概要 |
海は概して生物にとって棲みよい環境であるが、海水の高い浸透圧はそこに生息する魚類に脱水という試練を与える。海水中における体液調節にはホルモンが重要な役割を果たしていると考えられるが、陸上動物におけるバソプレシン・バソトシンのようなきわめて重要なホルモンはまだ見つかっていない。私たちはバイオインフォーマティクスの第一人者である医科学研究所の宮野教授のグループと共に、フグやメダカなど真骨類のデータベースからナトリウム排出ホルモンを探索した。その結果、ナトリウム利尿ペプチド、アドレノメデュリンなどのナトリウム排出ホルモンが真骨類で多様化しており、独自のホルモンファミリーを形成していることがわかった。さらに、これらナトリウム排出ホルモンが強力な海水適応促進作用を持つことが明らかになった。心臓のホルモンである心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)は、飲水抑制作用、腸からのナトリウム吸収抑制作用、鯉の塩類細胞を淡水型(吸収型)から海水型(排出型)に変える効果を持っ成長ホルモンやコルチゾルの分泌を促進する作用、尿のナトリウム濃度を上昇させる作用、などを持っ。ANPを海水ウナギに投与すると、飲水量と腸におけるナトリウムの吸収が抑制されるため、血疑ナトリウム濃度が減少する。いっぽうANPの抗体を投与して血液中のANP.をなくすと飲水量が上昇して血漿ナトリウム濃度が上昇する。また、腸のホルモンであるグアニリンは、腸の管腔側に分泌されて上皮細胞の管腔側の膜にあるクロライドチャネルを活性化してナトリウムを分泌させる。その結果、Na-K-2Cl共輸送体が活性化されて水の吸収が促進される。このように、グアニリンは哺乳類ではClを管腔に排出させることにより下痢を起こさせるホルモンであるが、魚類では2分子のClを排出することにより4分子のイオン(Na, K, 2Cl)を吸収するためそれにともない水が級数され、その結果海水適応が促進される。以上、本研究によりこれまで未知であった主要な海水適応ホルモンが明らかになってきたといえる。
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