研究課題
基盤研究(A)
本研究は、形態形成因子リガンドのレセプターによる認識に焦点をあて、まず相互作用の基本単位を蛋白質化学的に調べ上げ、そして最終的にはもっとも物理化学的にsolidな情報である立体構造を決定することで、これら生物学的に重要な現象の化学的記述を目指した。レセプター・リガンド系として、特にReelin/ApoER2のペアに焦点を絞り研究した。Reelinは大脳皮質の形成に必須の細胞外因子である。まずReelinの第3リピートの構造解析を完了させ、また、4つのリピートからなる活性フラグメントについて電子顕微鏡イメージングによって低解像度の立体構造を得、論文発表した(Nogi, et. al., EMBO J)。次にReelinの受容体結合に必要な最小活性単位を特定し、同フラグメントの結晶化と、受容体結合に必須なLys残基の同定に成功し、報告した(Yasui, et. al. Proc. Nat. Acad. Sci USA)。レセプター側のフラグメント化も進め、最小フラグメントとReelinフラグメントとの複合体の結晶化、構造決定にも成功している(論文準備中)。シグナル伝達機構の解明に関しては、マウスニューロンを使ったDab1リン酸化実験を行い、上記のLys残基やReelinの多量体化がシグナリングに必須であることを明らかにした。より生理的なシグナル伝達複合体構造については、細胞外領域全長を含む受容体に加えて、巨大な全長リーリンタンパク質の精製にもついに成功し、電子顕微鏡イメージングによる解析を進行中である。リーリン以外の形態形成因子/受容体については、Wntとその受容体LRP6について発現と精製を完了した。LRP6細胞外ドメインの電子顕微鏡イメージングにより、4つのドメインからなる立体構造を世界で初めて明らかにすることが出来た(未発表)。また、リガンドであるWntタンパク質の効率的発現に必須な因子の同定に成功し、この因子との共発現により生化学実験に供するのに必要な量のタンパク質精製が完了した。
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