研究課題/領域番号 |
16207013
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
永田 和宏 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (50127114)
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研究分担者 |
細川 暢子 京都大学, 再生医科学研究所, 助教授 (00263153)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
50,180千円 (直接経費: 38,600千円、間接経費: 11,580千円)
2006年度: 14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)
2005年度: 14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)
2004年度: 20,800千円 (直接経費: 16,000千円、間接経費: 4,800千円)
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キーワード | 分子シャペロン / 品質管理 / 小胞体関連分解 / EDEM |
研究概要 |
小胞体関連分解(ERAD)および小胞体におけるproductive foldingがテーマである。ERADに関しては、Man8レクチン様因子EDEMを発見し、その役割に関する研究を行ってきた。EDEMはマンノーストリミング依存的に、ミスフォールドしたタンパク質のERADを促進する。本研究期間中に、EDEMのホモローグをほかに2種類発見し、クローニングして、特にEDEM3について機能解析を進めた。EDEM3はEDEMと同様、ERAD促進活性をもち、その活性にはEDEM3がマンノシダーゼ様の活性を有することが必須であった。EDEM1にはそのようなマンノシダーゼ活性は認められておらず、また、組織分布もEDEM1とEDEM3とでは大きく異なっていた。特にEDEM3は小脳のプルキンエ細胞をはじめ、脳神経系に強い発現を認め、副腎にも発現していた。EDEMファミリー間の機能分担については今後の課題であり、現在、EDEMノックアウトマウスの解析を行っている。 いっぽう、EDEM1は正しくフォールドしたタンパク質には相互作用せず、また分解にも、分泌にも影響を与えないことを明らかにした。すなわちEDEM1は正しくフォールドしたものとミスフォールドしたものとを見分けて、分解にまわすか、正しい分泌経路にまわすかを決定する因子である可能性がある。またEDEM1がミスフォールドした基質(a1-antitrypsin null HongKong, NHK)のジスルフィド結合による2量体形成を抑えることも明らかにし、EDEM1が分子シャペロン様の機能を持つことを発見した。EDEM1自体がそのような機能をもつのか、それともEDEM1に結合する他の因子がそれらの役割を分担しているのかを明らかにするため、EDEM1結合タンパク質のクローニングを試みた。その結果、ERdj5がEDEM1と結合することを見出した。ERdj5は小胞体内で還元活性を持つ初めてのタンパク質であり、ミスフォールドしたタンパク質のジスルフィド結合を解離し、分子間ジスルフィド結合による高分子凝集体を単量体にまで戻すことによって、ERADを促進することを明らかにした。
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