研究課題
基盤研究(A)
エクトドメインシェディングは膜タンパク質の活性制御に非常に重要な意味を持つ。膜結合型細胞増殖因子HB-EGFの作用にとってエクトドメインシェディングは極めて重要な調節機構である。HB-EGFのエクトドメインシェディングには、PKC、Ras-ERK経路、p38MAPK経路が関与することが知られているが、これらがどのような機構でプロテアーゼとつながるのか、その詳細な分子機構は不明である。本研究では、HB-EGF研究をベースに、シェディングに関る分子群を明らかにし、シェディングの調節機構と生物学的意義の解明を目的として実験を行い、以下のことを明らかにした。1)アダプターとしてのADAM分子の機能解析:プロテアーゼ活性を持たないADAM12をVero細胞に過剰発現させると、HB-EGFのシェディングが誘導されることを見いだした。種々の変異体を作成して、どの部位が活性に関与しているかを解析した。また免疫共沈法による共沈実験からADAM12とHB-EGFがアソシエーションしていることが明らかとなり、この分子は、エクトドメインシェディングに関わる一連の反応過程で何らかのアダプター分子として働いていることが示された。2)HB-EGFの過剰切断を抑制する薬剤のスクリーニング:HB-EGFのエクトドメインシェディングを抑制する薬剤のスクリーニングを行った。その結果、HB-EGFのシェディングを抑制する数種の低分子化合物を見いだした。3)siRNAライブラリーによる切断促進因子のスクリーニング:HB-EGFを発現した細胞を用いて、siRNA法で切断を促進する遺伝子をスクリーニングする方法の構築を行った。構築した方法を用いて予備的にスクリーニングを行ったところ、明らかにエクトドメインシェディングが抑制されたと思われる細胞群を得ることができ、本スクリーニングが有望な方法であることが示された。
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Cell Struct. Funct. (in press)
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