研究課題
基盤研究(A)
(1)S.griseus 402-2株の線状染色体逆位は、親株のトランスポゾン(Tn)が2.5Mb離れたところに転座した後、2つのTnが相同組換えして生じたことが示唆された。これを証明するため、親株の6.5kbのTnの全塩基配列と402-2株の2つのTnの末端配列を決定した。予想通り、402-2株の2つのTnの両末端には組み換えによってchimeric direct repeatsが生じていた。(2)S.violaceoruber JCM4979株は390-630kbの一連の線状プラスミドをもつ。プラスミドラダー中のSCP1-SCP2接合部とSCP1およびSCP2の全塩基配列を比較して、stability regionが欠失したSCP2と8.4kbのSCP1領域からなる36kb DNAがSCP1上で異なるコピー数増幅してラダーを生じたことを明らかにした。(3)lkcE(amine oxidase)の破壊株は線状化合物LC-KA05を蓄積し、これはランカサイジン(LC)にまで変換されたので、LkcEによってC18アミドがイミドに酸化され、それをC2が求核攻撃して特異的な17員環が形成されると推定した。lkcクラスターを導入したS.lividansがlankacidinol Aを生産したので、クラスターは骨格形成に必要な全ての遺伝子を備えていることが分かった。また、lkcF-lkcG融合株がLCを正常に生産したので、両者の繰り返し縮合への関与は否定された。これらの結果はLkcCが繰り返し使用されるというモジュラー・反復混合ポリケチド生合成仮説を支持する。(4)ランカマイシン生合成のスターターおよび水酸化機構を明らかにするため、イソロイシンの取り込みおよび2つのP450遺伝子の破壊実験を行った。その結果、イソロイシンが2-methylbutyrateに酸化されて8,15-dideoxylankanolide骨格に取り込まれた後、LkmKによる15位の水酸化、続いてLkmFによる8位の水酸化が起こることを明らかにした。(5)S.rocheiではsrrX-srrAがγ-butyrolactone(GB)-receptorシステムを構成していることを明らかにした。srrXは抗生物質生産を正に、胞子形成を負に制御し、srrAは全く逆に作用した。転写解析によって、srrX-->srrA-->srrYのシグナル伝達経路が中心的な役割を果たしていることが分かった。srrY上流に2つのSrrA結合領域を見つけたが、それぞれGBリセプターおよびSARP蛋白の結合に必要なパリンドローム配列およびリピート配列をもっていた。
すべて 2007 2006 2005 2004
すべて 雑誌論文 (25件) 産業財産権 (3件)
Microbiology 153
ページ: 1817-1827
Microbiology Monographs, Microbial Linear Plasmids (ed. by Meinhardt, F., and Klassen, R.) (Springer, Berlin/Heidelberg) (in ress)
Microbiology Monographs, Microbial Linear Plasmids, ed. by Meinhardt, F., and Klassen, R., Springer, Berlin/Heidelberg (in press)
Microbiology 153(in press)
Microbiology Monographs, (Microbial Linear Plasmids, ed. by Meinhardt, F., Klassen, R., Springer Berlin/Heidelberg) (in press)
Antimicrobial Agents and Chemotherapy 50
ページ: 1946-1952
Antimicrob. Agents Chemother. 50
Antimicrobial Agents and Chemotherapy 50(in press)
Chemistry and Biology 12
ページ: 249-256
Chem. Biol. 12
Molecular Microbiology 51
ページ: 1615-1628
Journal of Bacteriology 186
ページ: 3313-3320
ページ: 6553-6559
日本農芸化学会誌 78
ページ: 1062-1062
ページ: 1067-1069
Mol. Microbiol. 51
J. Bacteriol. 186
Nippon Nogeikagaku Kaishi 78