配分額 *注記 |
51,740千円 (直接経費: 39,800千円、間接経費: 11,940千円)
2007年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2006年度: 14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
2005年度: 14,950千円 (直接経費: 11,500千円、間接経費: 3,450千円)
2004年度: 17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
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研究概要 |
1.加古川市峠池の池底泥改良土の締固め供試体に対して中空ねじり試験と三軸試験を行い,設計に必要な強度特性や強度異方性を定量的に明らかにした。さらに,大型三軸・大型土槽透水試験を行った結果,土粒子移動がある場合にはジオグリッド敷設により土粒子移動が起こりにくくなることがわかった。 2.加古川市峠池中堤に試験堤を施工し,挙動計測を行った結果,ジオグリッドため池新工法の安全性や施工時問題点の抽出など,有益な情報を得た。供用後に開削を行って目視観察した結果,ジオグリッド周辺や柔構造底樋周辺などで異常箇所は全くないことがわかった。 3.ゼオライト質凝灰岩を廃セメントスラリーコーティングした水質浄化パネルを作製し,窒素・リン除去性能および窒素除去メカニズムを実験的に明らかにした。試験堤に水質浄化パネルを施工して夏期2ケ月にわたり水質測定を行うとともに,現地回収パネルと未使用パネルの全窒素・全リンの成分分析を行った結果,水質浄化機能が有効に働いていることが確認できた。 4.4種類の洪水吐模型(Case A:従来型の鋼板製矩形断面,Case B: PVC(ポリ塩化ビニル)製軽量矩形断面+両壁ジオグリッド,Case C: PVC軽量半円形断面,Case D: Case C+両壁ジオグリッド)の大型振動台模型試験を行い,重量と断面形状および補強材の有無に着目して検討した結果,水平変位に関しては,補強材を用いたCase B,Dが加振中に小さい応答変位および残留変位を示す優位性を示したが,鉛直変位に関してはCase Bで大きな応答変位を,Case Dで大きな残留変位を示すことがわかった。 5.等価線形化法による3次元FEM動的応答解析の結果,洪水吐材料の違いによって応答変位分布が大きく異なり,PVCのような剛性の小さい材料では曲げによる大きな鉛直応答変位に注意する必要があること,およびジオグリッドによる補強効果は引張力によって生じることが解明された。
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