研究課題
基盤研究(A)
本代表研究者および研究分担者は、NERやTLSなどのDNA修復系にクロマチン構造がどのような影響を及ぼすのかを中心に、それぞれの分子機構や他の修復系あるいはDNA代謝との相互作用について広く解析し、以下にまとめるような知見を得た。1)GGRにおいて損傷認識段階に働くXPC-HR23-centrin2複合体中のHR23AとHR23BとがNERにおける機能としてほぼ同等であること、したがって一方が無くなっても他方が充分量存在すればNERには問題がないこと、を明らかにした。2)裸の損傷DNAに対する結合と比較すると、ヌクレオソーム構造によりXPC複合体の結合活性は強く阻害された。一方、ヌクレオソーム構造が損傷部位ではなく非損傷部位にある場合には、XPC複合体の損傷認識に有利であることが明らかになった。3)XPCタンパク質が紫外線照射によりユビキチン化を受けること、UV-DDBを欠損するXP-E細胞においては、そのユビキチン化が起きないことを見いだした。またXPCタンパク質はUV-DDB複合体によって直接ユビキチン化を受けること、ユビキチン化されたXPC複合体は紫外線損傷により強く結合すること、UV-DDBのサブユニットであるDDB2は自己ユビキチン化を受け、これはプロテアソームにより分解を受けることを明らかにした。4)XPC複合体のサブユニットの一つであるcentrin2はXPCタンパク質の損傷特異的な結合を促進することによってDNA損傷の両側での切断反応を高めることを無細胞NER系を用いて明らかにした。また細胞レベルでもcentrin2との結合が出来ないXPCタンパク質はNER活性が有意に低下していた。5)M期染色体凝縮因子コンデンシンIが間期においてCK2によりリン酸化されることを見いだした。そして間期のリン酸化はM期のそれとは逆にコンデンシンIを抑制的に制御していた。
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