研究課題/領域番号 |
16209005
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
乾 賢一 京都大学, 医学研究科, 教授 (70034030)
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研究分担者 |
桂 敏也 京都大学, 医学研究科, 助教授 (10283615)
増田 智先 京都大学, 医学研究科, 講師 (90303825)
寺田 智祐 京都大学, 医学研究科, 助手 (10324641)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
47,710千円 (直接経費: 36,700千円、間接経費: 11,010千円)
2006年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2005年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2004年度: 29,640千円 (直接経費: 22,800千円、間接経費: 6,840千円)
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キーワード | 免疫抑制剤 / 吸収障壁 / 薬物代謝酵素 / トランスポータ / 肝移植治療 / カルシニューリン / タクロリムス / シクロスポリン / 肝臓移植治療 |
研究概要 |
MDR1やCYP3A4など免疫抑制剤の薬物動態制御因子のみならず、末梢白血球中の遺伝子も解析対象とし、これら諸因子間の情報伝達システムと機能・発現変動の分子機序、及びそれに基づく薬物応答性の変動予測システムを生体肝移植患者を対象に構築することを目的とした。 1.ヒト組織を用いた遺伝子プロファイル作成:収集した術時小腸組織(n=192)、移植肝生検の一部(n=208)を用いて、MDR1、CYP3A4、5、7、43の発現レベル並びに多型情報について収集し、術時に得られる小腸MDR1 mRNAレベルがタクロリムスの初期用量設定に際し有用なバイオマーカーであること、術後経過に伴う肝機能の回復とタクロリムス用量の漸増は移植される肝に発現するCYP3A5多型情報と良好に対応することを明らかにした。 2.免疫抑制剤の薬物動態・薬効の変動要因の探索と解明:母集団薬物動態解析を行った結果、従来の検査データに加えて、小腸MDR1 mRNA発現量、CYP3A5遺伝子多型、移植肝重量と患者体重の比などが統計的に有意な固定効果であることが判明した。さらに、術時の小腸MDR1 mRNA発現量と移植肝重量と患者体重の比に基づいたタクロリムスの初期用量設定法は、直後の拒絶反応発現頻度を当初の30%にまで低下させることを可能にした。 3.末梢血白血球における遺伝子発現情報の臨床的意義:生体肝移植直後の拒絶反応に焦点を当て、術後3、7、14日目の末梢血検体よりtotal RNAを抽出し500検体以上を用いて解析した結果、末梢血白血球に発現するグルココルチコイド受容体(GR/NR3C1)よりも末梢血MDR1の発現量が高い患者では、タクロリムス血中濃度を高く設定することを要した。 以上、生体肝移植患者においては、移植肝に加えて患者小腸や末梢血白血球に存在する様々なタンパク質が、術後経過の支配因子であり、それらを統合的に考慮することによって、拒絶反応の抑制に繋がることが明らかになった。今後、免疫抑制剤に対する感受性の個人差に関する分子生物学的解析を進め、その全容解明と目標血中濃度の個別化に向けた研究展開に繋げる予定である。
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