配分額 *注記 |
50,310千円 (直接経費: 38,700千円、間接経費: 11,610千円)
2007年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2006年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2005年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2004年度: 31,460千円 (直接経費: 24,200千円、間接経費: 7,260千円)
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研究概要 |
本研究は磁気標識した骨髄間葉系幹細胞(MSC)や神経前駆細胞,Natural killer(NK)細胞などを細胞源として使用し,適切に磁場をかけることによりこれらの細胞を適切な部位に効率よく集積させることにより,運動器再生医療におけるまったく新しい細胞デリバリーシステムを構築し,臨床応用に直結した基礎研究を展開することを目的としてきた. まず,細胞の磁気標識方法としては磁性体リポソームを使用した磁気標識方法,磁気ビーズを使用した磁気標識方法,Ferumoxides((Fe_2O_3)_n(FeO)_m)を使用する磁気標識方法をそれぞれ確立した. 実際の臨床応用を目指し,磁場を生体外からかけることが可能である外磁場装置を株式会社玉川製作所とともに開発した.この装置は直径40cmの円盤に0.6テスラの磁場を発生することが可能である. 軟骨再生に対するIn vivoの実験としては,豚膝蓋骨に軟骨欠損を作成し,本外磁場発生装置が発生する磁場の作用下で,関節鏡視下に磁気標識したMSCを関節内に注入した.磁気標識したMSCは軟骨欠損部に集積し,90分後にも欠損部に留まっていることを確認した.また,In vitroにおいては変性軟骨片上に磁気標識したMSCを外磁場装置を用いて集積させ,軟骨分化培地で3週間培養したところ,変性軟骨上に軟骨組織様細胞層が形成された.これらは磁気標識したMSCの関節内注入と外磁場装置を使用した軟骨再生医療の可能性を示唆する重要な結果である. 軟骨以外の組織では,脊髄損傷に対する幹細胞デリバリーシステム,骨欠損に対する幹細胞デリバリーシステム,腫瘍に対するNK細胞集積システムなどに関する研究を行い,その結果はすべて英文雑誌に投稿,掲載された.
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