研究課題/領域番号 |
16209049
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 千葉大学 (2005-2007) 金沢大学 (2004) |
研究代表者 |
生水 真紀夫 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (30226302)
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研究分担者 |
井上 正樹 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10127186)
三橋 暁 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (40302541)
碓井 宏和 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教 (90375634)
木原 真紀 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (20375760)
村上 弘一 Kanazawa University, Graduate School of Medical Science, Department of Obstetrics and Gynecology, Associate Professor (20242555)
小野 俊介 金沢大学, 自然科学系研究科, 助教授 (40345591)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
38,740千円 (直接経費: 29,800千円、間接経費: 8,940千円)
2007年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2006年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2005年度: 11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
2004年度: 12,350千円 (直接経費: 9,500千円、間接経費: 2,850千円)
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キーワード | アロマターゼ / 活性阻害剤 / 子宮筋腫 / 子宮内膜症 / 排卵誘発 / 催奇形性 / 排卵障害 / 妊孕性 / 脂肪 |
研究概要 |
近年の晩婚化や未婚率の上昇にともない、子宮内膜症・筋腫・腺筋症等のエストロゲン依存性腫瘍性疾患が増加・重症化している。また、高齢で妊娠した場合には、排卵障害などによる難治性不妊などの問題が生じる。われわれは、これまでの基礎的検討から、エストロゲン合成酵素(アロマターゼ)の活性阻害剤が、これらのエストロゲン依存性腫瘍性疾患および難治性排卵障害の新しい治療薬となりうる可能性を示してきた。今回、その作用機序を明らかにするとともに、小規模の臨床試験により臨床応用の可能性について検討した。その結果、子宮筋腫では外界刺激に対するMAPK活性化反応が欠如しているためEGR-1が低下しRbの低下を招き、その結果細胞増殖が亢進していると考えられた。また、IGF-1がmTORへの作用を介してアロマターゼ蛋白のリソゾーム移行を阻止し、筋腫におけるアロマターゼ活性を亢進に関与していることが示された。さらに、子宮筋腫におけるアロマターゼ発現やプロゲステロン受容体発現などには人種差があることも明らかとなった。子宮内膜症では、ラットチョコレート嚢胞モデルにヒアルロン酸重合ゲル徐放性DDSを用いて腫瘍内投与を行い、血中濃度を上昇させない薬剤投与量で内膜上皮が高度に萎縮することを確認し、臨床応用の可能性を確認した。次いで、子宮筋腫核出術術前の患者に同意を得てアロマターゼ阻害剤(fadrozole)を投与した。投与4週で2/3の患者に平均25%の体積減少が確認された。縮小効果はGnRH agonistより小さいものであったが、臨床症状の軽減効果はほぼ同等であった。さらに、研究の後半ではletrozoleをPCOS患者に投与して排卵誘発効果を検討し、排卵誘発効果はclomipheneとほぼ同等であるが単一排卵率が高いこと、着床率はclomipheneよりやや高い可能性があることを確認した。
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