研究分担者 |
吉江 弘正 新潟大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (20143787)
村上 伸也 大阪大学, 大学院歯学研究科, 教授 (70239490)
高柴 正悟 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (50226768)
栗原 英見 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (40161765)
和泉 雄一 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (60159803)
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配分額 *注記 |
50,050千円 (直接経費: 38,500千円、間接経費: 11,550千円)
2006年度: 12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
2005年度: 16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)
2004年度: 20,670千円 (直接経費: 15,900千円、間接経費: 4,770千円)
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研究概要 |
最終年度は研究代表者と分担者の12施設から集められた合計622名の被験者血液サンプルの分析が行われた。被験者の内訳は,侵襲性歯周炎(AgP)172名,その対照群(AgP-cont)178名,慢性歯周炎(CP)147名,その対照群(CP-cont)125名である。これらのサンプルを用いてインベーダー法による遺伝子多型分析が行われ,疾患群と対照群との間で3つのSNP, AgP vs AgP-contにおけるFcαR56T/CとMMP-3(-1171)5A/6A(-/T),およびCP vs CP-contにおけるIL-1(+4845)G/T)で有意差が得られた。 何れのSNPにおいても遺伝子型分布あるいはアリル頻度の片方のみが有意差を示したため,これら3つのSNPが歯周病感受性遺伝子(疾患特異的遺伝子多型)であるとは現時点では断定できず,今後のさらなる検討が必要と考えられた。一方,各分担者の個別のSNP研究において,歯肉増殖症の発現患者では発現しない人と比べてα2インテグリン(+807C/T)の遺伝子型分布とアレル頻度に有意差があること(永田,片岡),FcgIIB-232TとFcgRIIA-R131遺伝子の組み合せを保有する場合,自己免疫疾患の人では健常者より歯周炎罹患が11倍高くなること(吉江,小林),IL-1B3(-3893)遺伝子型と歯周病の重篤度との関連性はなかった(村上),FPR1は好中球に発現する受容体であるが,FPR1遺伝子上に30個のSNPsが発見され,その内4SNPsが侵襲性歯周炎と関連していたこと(渡辺),IL12RB2の転写制御領域に存在する複数のSNPsがNKおよびT細胞の細胞性免疫機能に及ぼす影響が示されたこと(大山),マンノース結合レクチン遺伝子の変異を有する者の割合は歯周病患者および糖尿病患者で高かったこと(林)などが明らかとなった。(786字)
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