研究課題/領域番号 |
16251012
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
林 勲男 国立民族学博物館, 民族社会研究部, 准教授 (80270495)
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研究分担者 |
三尾 稔 国立民族学博物館, 民族社会研究部, 准教授 (50242029)
玉置 泰明 静岡県立大学, 大学院・国際関係学研究科, 教授 (90192640)
高田 峰夫 広島修道大学, 人文学部, 教授 (80258277)
田中 聡 富士常葉大学, 環境防災学部, 准教授 (90273523)
柄谷 友香 名城大学, 都市情報学部, 准教授 (80335223)
牧 紀男 京都大学, 防災研究所・巨大災害研究センター, 助教授 (40283642)
村上 薫 日本貿易振興機構アジア経済研究所, 地域研究センター, 研究員
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
37,830千円 (直接経費: 29,100千円、間接経費: 8,730千円)
2007年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2006年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2005年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2004年度: 10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)
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キーワード | 文化人類学 / 自然災害 / 民族誌 / 復興 / 減災 / NGO / 多国籍 / 防災 |
研究概要 |
本プロジェクトは、アジア・太平洋地域における自然災害への社会対応について、1.災害後の復旧・復興プロセスと、2.将来の災害リスクの軽減化(減災力)を図るプロセス、の二つの局面に民族誌的アプローチを試みたものである。2004年10月の新潟県中越地震災害と12月のインド洋地震津波災害の発生によって、当初の研究実施計画に若干の変更が生じたが、以下の成果を得た。 1については、アイタペ津波災害(1998年)・マルマラ地震災害(1999年)・インド西部地震(2001年)・インド洋地震津波災害(2004年)・バングラデシュの常襲洪水災害の被災地を調査し、(1)NGOは緊急対応期から復旧・復興期にいたるまで活発な活動を展開しているが、災害以前の当該地域での活動の有無、政府機関や国際機関との関係の在り方によって、その活動の内容と住民からの評価にかなりの格差を見せていること、(2)流出や水没による土地喪失者や借家人は、持家人に比べて恒久住宅への入居をはじめとした住宅再建補償が受けにくい状況にあること、(3)被災者へ支給される仮設住宅や恒久住宅は、時には生存戦略として居住し続けられたり、転売されたりすること、(4)被災者の居住地移転は、住民の転職や土地権問題などもあり、長期的な実態調査によって評価されるべきであることなどが明らかとなった。 2については、フィリピン、マリキナ市地震防災計画の策定から政策の実施に関わりながらの調査を実施し、行政側の強力なプロジェクト推進力は先進的な施策はフィリピンにおけるモデルとなったが、コミュニティレベルでの防災や防災教育など、住民を主体とする活動の立ち遅れを引き起こしていることを具体的に明らかとした。 対象地域の今後の動向については、社会的脆弱性や防災力・減災力の育成に焦点を当て、今後もできるかぎり継続調査を実施する計画である。
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