研究課題/領域番号 |
16252005
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
応用経済学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
池野 旬 京都大学, 大学院アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教授 (40293930)
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研究分担者 |
島田 周平 京都大学, 大学院アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (90170943)
辻村 英之 京都大学, 大学院農学研究科, 助教授 (50303251)
池上 甲一 近畿大学, 農学部, 教授 (90176082)
上田 元 東北大学, 大学院環境科学研究科, 助教授 (10241514)
武内 進一 日本貿易振興機構アジア経済研究所, 新領域研究センター, 副主任研究員
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
32,760千円 (直接経費: 25,200千円、間接経費: 7,560千円)
2006年度: 12,480千円 (直接経費: 9,600千円、間接経費: 2,880千円)
2005年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2004年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
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キーワード | 地域経済 / アフリカ / タンザニア / ルワンダ / エチオピア / コーヒー / 農村社会経済変容 / グローバル化 / 地域研究 / 地域経済学 / 農村社会学 / グローバリゼーション / フェアトレード / 東アフリカ / 農村貧困問題 / 貧困問題 / タンザニア:エチオピア:ケニア:ルワンダ |
研究概要 |
本研究計画では、タンザニア北部高地のキリマンジャロ・コーヒー産地を中心的な調査対象地域とした。国際的・国内的な要因によるコーヒー生産者価格の下落という近年の状況に対して、地域全体を統合するような広域の地域経済圏の形態での対応は発見できなかった。地理的分断、居住する民族集団の相違、行政的区分、農産物流通組織の相違等の要因によって、同地域は4〜5の山地-平地という組み合わせの下位地域に細分され、それぞれが別個にコーヒー価格の下落に対応している。メル山地域においては近隣都市の野菜・乳製品等の需要増大に応じて、中核的なコーヒー栽培地域において作目転換・畜産重視という変化が見られた。キリマンジャロ山地域には複数の下位地域区分が存在するが、コーヒーの差別化・流通改革をめざす地域、平地部でのトウモロコシ・米生産を重視する地域等の対応の差が見られた。また、北パレ山塊においては、建設ブームによって山麓にある都市部で人口増大が著しいのに対して、コーヒー産地である山間部では過疎化が進行しつつあることが明らかになった。 比較対照のためにとりあげたルワンダ、エチオピアでは、タンザニア北部高地では見られない対応が行われていた。ルワンダにおいては、コーヒー産地は最も人口稠密であり、また有利な換金作物を栽培できる地域であるために、ルワンダの他地域では見られない分益小作制が発生しつつあった。また、エチオピアにおいては協同組合がフェアトレードやオーガニック・コーヒーという差別化に巧みに対応し、民間業者と互してコーヒー流通を担い続けていた。両国の事例は東アフリカにおけるコーヒー経済の存在形態の違いを浮き彫りにしており、本研究計画のめざした比較研究の必要性が改めて確認された。
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