研究課題/領域番号 |
16255012
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
農業経済学
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研究機関 | 九州大学 (2006) 鳥取大学 (2004-2005) |
研究代表者 |
伊東 正一 九州大学, 大学院農学研究院, 教授 (30222425)
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研究分担者 |
稲本 志良 龍谷大学, 経済学部, 教授 (80026468)
加古 敏之 神戸大学, 農学部, 教授 (00121533)
山路 永司 東京大学, 農学部, 教授 (10143405)
石川 行弘 鳥取大学, 地域学部, 教授 (80108787)
丸山 幸夫 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (40361307)
加賀爪 優 国立大学法人京都大学, 大学院・農学研究科, 教授 (20101248)
茅原 紘 国立大学法人信州大学, 大学院・農学研究科, 教授 (80021088)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
40,300千円 (直接経費: 31,000千円、間接経費: 9,300千円)
2006年度: 12,350千円 (直接経費: 9,500千円、間接経費: 2,850千円)
2005年度: 14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)
2004年度: 13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
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キーワード | コメ / アジア / 消費減退 / 作物間国際競争 / 2050年予測 / コメの加工・飼料向け / 学校給食 / 将来予測 |
研究概要 |
本研究はアジアのコメ需要が減退しつつあり、このままでは生産縮小に追い込まれるという、アジア農業にとっては危機的状況が予想されることから、アジア各国及び世界のコメ需要、さらに、今後の見通しについて解析した。結論は下記の通りである。 1.世界の一人当たりコメ消費量は2000年代は年平均0.6%の減少率で推移している 2.この減少率が続くと世界の一人当たりコメ消費量は2050年には58.9kgに減少する(シナリオ1) 3.この減少率が2倍(シナリオ2)及び3倍(シナリオ3)になると、2050年にはそれぞれ52.7kg、及び46.2kgにまで減少する 4.世界のコメの総消費量は2050年においてシナリオ1,2,3ではそれぞれ5億3,500万t、4億7,900万t、4億1,800万tとなり、シナリオ3では現在の消費量から増加しない、ということになる 5.シナリオ1の見通しは現在の減少率の維持という最も控え目な予測であるが、IRRI(国際稲作研究所)が2003年に見通したものはこれより7%多い(2025年の時点)ものとなっている。国際研究機関の過剰な予測が懸念される 6.アジア各国におけるコメ消費動向に関する研究は日本を除いて非常に少なく、コメ消費減退の実情が理解されていない 7.1960年代から現在までの間に、台湾の一人当たり消費量は160kgから50kgに激減し、日本も120kgから60kg余に半減した。中国では2000年代に入り、100kgのレベルから減少の速度を加速し、年2kgの減少を呈している こうした減退しつつある世界のコメ需要に対し、コメの加工向け、飼料向けの利用開発が求められる。こうした動きはアジア全地域で取り組む必要があり、効果的な方法の一つとして、日本が発展途上国に提供しているODA予算に対しても、アジア向けのODAにはコメ消費拡大に向けたプログラムに援助するということもアジア地域の食料安全保障対策や国際食糧需給政策として重要である。
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