配分額 *注記 |
12,100千円 (直接経費: 12,100千円)
2006年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2005年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2004年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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研究概要 |
本研究では,標準となりうる触覚センサシステムの開発を目的に,自由曲面への実装が可能で,法線・接線方向力の検出ができ,分布型で問題となる多数のセンサからの配線問題を解決し局所的な情報処理を行える触覚センサの研究開発と触覚情報処理チップの開発を行なった.また既に開発済みの視覚チップとのデータ様式・インターフェースを共通化することによる視触覚センサ統合処理方式の研究開発を行なった,成果を以下に示す. (1)開発したセンシング素材は,液状であるため複雑な形状表面にも薄い感圧ゴム膜を形成できる.かつ表面のみを用いて全身を柔軟で薄いゴム膜で覆えるため,ロボット内部構造に関わらず装着が可能である.また,従来の感圧ゴムで問題になっていたヒステリシス特性が少なく薄型,軽量で成形・加工性が良く,省電力・廉価である特徴を有する. (2)法線方向力のみでなく接線方向力も検出できる多軸力型のセンサを開発した.これにより多軸力の検出,及び滑りの検出が可能となる. (3)分布型センサで問題となる多数の配線処理と触覚情報処理を行う触覚情報処理用LSIを開発した.これにより局所的情報処理,及びセンサからの多数配線の低減,併せて検出部と制御部のペアによる使い易さの向上をはかる. (4)視覚チップとのインターフェースを共通化することを目的に,視覚チップと触覚チップとのインターフェース方式に関する研究開発を行なった, 以上のことから,ロボットの全身を覆うようなセンシティブスキンによるロボット身体の接触状況による外界認識が可能となり,また滑りの検出による把持制御,接触作業における動作制御,人間とロボット等との皮膚感覚を通したインターフェースなど高度なロボット制御への応用が期待される.またウエラブル機器での入力装置など触覚情報の獲得は近未来型自動化機器においてその高性能化には必要不可欠なものであり,その応用が期待される.
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