研究分担者 |
小笠原 司 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (30304158)
上田 淳 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (30346308)
上田 悦子 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (90379529)
原田 研介 産業技術総合研究所, 知能システム部, 研究員 (50294533)
竹村 憲太郎 奈良工業高等専門学校, 電気工学科, 助手 (30435440)
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配分額 *注記 |
9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2004年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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研究概要 |
1.複数人の計測システムの構築 まず,単眼のカメラで顔情報計測が可能になる手法を開発した.これまで同様顔の3次元モデルを用い,画像上の見え方の変化(フロー)を6自由度の微小な動きによるフローの線形結合として表現できると仮定し,従来のステレオカメラと同等の精度で3次元的な顔の動き推定を可能とした.次に,モーションキャプチャおよびステレオカメラを用いて複数人の注視(場の注意)を計測するシステムを試作した.場の注意は各ユーザの頭部方向ベクトルの交点として定義され,最小二乗法とM推定を用いて求められる.また,場の注意の表現方法を3次元空間中の楕円体に拡張し,またそれが空間中に複数存在する場合にも推定できるアルゴリズムを開発した. 2.注意情報に基づくコミュニケーション支援 まず,ミーティングを模した環境にて「しりとり」を行っている4人のユーザの注視対象を推定する実験を行い,「発話者を注視している」状況を正しく自動推定できることを示した.その上で,注視対象を自動撮影する「自動カメラワークシステム」を構築した.次に,遠隔授業の支援を行うために,受講者の行動(筆記状態)を自動認識する手法を開発した.視線情報から注視対象を判別し,ベイズ推定の学習モデルを切り替えることで,約85%の認識率を達成した.このユーザの状態を遠隔地にいる講師に提示する支援も可能とした.最後に,ロボットを用いた遠隔コミュニケーション支援実験を行った.まず計測したユーザの顔情報を顔ロボットに投影するシステムを構築し,表情の伝達の印象評価実験を行い,ビデオチャット等よりも高いインパクト感が得られることを示した.またHRP-2を利用した東京-奈良間の遠隔コミュニケーション実験を行い,遠隔ユーザはロボットの動きを通して広いカメラ視野を得ることができ,またロボットと対面しているユーザはその動きを通じて遠隔ユーザの様子を知ることができることが確認された.
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