配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
研究概要 |
本研究は競合連想ネットの学習法を実世界のデータに即した学習法に変形して,種々の非線形問題に応用することを目的としており,下記の3つの課題について以下のような成果を得ることができた. 課題(1)競合連想ネットの逐次学習法の変形とその検討:まず,利用できる訓練データが有限個しかない場合を考え,訓練データのすべての情報を用いて一括して学習するバッチ学習法を構築した.つぎに汎化誤差を安定して小さくするためのユニット数が異なる競合連想ネットのアンサンブル学習法と訓練データをリサンプルするバギング学習法を開発した.さらに種々の特徴をもつ時系列データを学習するための時系列差分を用いる学習予測法を開発した.これらの手法を用いていくつかの国際会議のコンペティションに挑戦した結果,IJCNN2004の時系列予測コンペティションで第3位,NIPS2004のEvaluating Predictive Uncertainty Challengeの回帰部門で第1位,ESTSP2007の時系列予測コンペティションで第2位の成績を得た. 課題(2)非線形時変プラントの制御への応用:上記のバッチ学習法,アンサンブル学習法,バギング学習法,時系列差分を用いる手法を種々の環境下のRCA洗浄液の温度制御問題に適用するための手法を開発し,性能向上が達成できた. 課題(3)音声時系列の解析と認識への応用:上記の種々の学習法を母音時系列の再現と認識に応用し,性能向上をを行うことができることを確認した.特にバギング学習法を用いることにより,母音時系列の再現の安定性と認識率の向上が達成できた. さらに,競合連想ネットの新たな応用分野として距離データ処理への応用研究も行い,本ネットの区分的線形近似能力を距離画像からの平面抽出に応用できることを確かめた.
|