配分額 *注記 |
15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
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研究概要 |
本研究は、小児肥満の病態評価基準作成と肥満改善支援システム開発を目的にし,以下の研究を行った.なお,これらの研究は,岡山大学大学院医歯学総合研究科疫学研究倫理委員会の承認を得た上で行った。 1.内蔵脂肪蓄積を基準とした小児肥満の病態評価基準の作成についての研究 肥満小児392名を対象に形態因子,腹部因子,代謝因子の関連性とメタボリックシンドローム(MS)またはMSと肝機能検査値,尿酸値を組み合わせた指標(MS+GU)の出現頻度を検討した.その結果,小児で年齢の要因を取り除いても内蔵脂肪が肥満と関係する病態と強く関係することが示され,学校現場などでも簡便に測定できる腹囲身長比がスクリーニングで使えることが確かめられた. 2.小児を対象にした身体活動量評価法の開発についての研究 肥満小児を含む小中学生約400名を対象に,加速度計付き歩数計(Lifecorder : LC)による身体活動量(1日歩数,走行以上の強度の活動時間:強活動時間)評価法の妥当性と日常生活での身体活動量の実態について検討した.その結果,運動負荷テストにより,LC法で強活動時間が正確に定量できること,LCで評価した1日歩数と強活動時間はDLW法による活動エネルギー代謝量(PAEE)と高い有意な正相関を示すことから,LC法の妥当性が立証された.このことももとに,小中学生の日常生活での身体活動量の実態を明らかにした. 3.肥満小児を対象にした生活習慣改善プログラムの検討についての研究 肥満小児12名を対象に,歩数計の装着と9項目からなる生活習慣チェックシートを用いたフォローアップを6ヶ月間にわたり行い,その肥満改善効果を検討し,肥満度の変化と生活習慣チェックシートの得点の変動との間には関連が見られた.また,30人の肥満小児を対象に長期入院治療(5〜7ヶ月間)の肥満改善効果を検討し,長期入院治療により肥満度と検査値の異常値出現率が著しく低下した.このとから,今回の生活習慣改善プログラムは有効であることが示された.
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