研究課題/領域番号 |
16300206
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
スポーツ科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大築 立志 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (30093553)
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研究分担者 |
工藤 和俊 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (30302813)
村越 隆之 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (60190906)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
14,800千円 (直接経費: 14,800千円)
2006年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2005年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2004年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 心理的プレッシャー / 課題達成要求 / 心理的変動 / 不安 / fMRI / GoNogo課題 / 一致タイミング課題 / 運動スキル / インターセプティヴ・タイミング / ターゲットキャッチング / 課題要求度 / 前頭前野 / 扁桃体 / 補足運動野 / 心理的ストレス / Go-NoGo課題 / VAS / ACC / cocontraction / motivation / 運動感覚 |
研究概要 |
本研究は、あがりや心理的重圧(プレッシャー)、失敗の不安、筋運動感覚の変容などの心理的変動が、スポーツ等の運動スキルに及ぼす影響を解明することを目的として行なわれた。 研究1では、基準負荷でのポインティング動作の直前に異なる負荷の動作を行わせ、動作感覚や実際の筋活動や動作の変化を検討した結果、事前に高(低)負荷での動作を行った場合、被験者は負荷が軽く(重く)なった、動作が速く(遅く)なったと感じ、実際に主働筋活動と動作速度が増加(減少)することが明らかとなった。 研究2では、移動標的を指定位置で捕捉するターゲットキャッチング課題を用い、時間と空間の誤差から算出される得点が基準に達しなければ獲得得点をゼロにして課題達成要求度を高めた結果、失敗時の不安レベルと力の誤差が増大し、タイミング誤差が減少した。fMRIにより、扁桃体と補足運動野の活動亢進と前頭前野前下部の活動低下が見られたことから、心理的プレッシャーや不安の亢進が、前頭前野による時間の作業記憶を阻害し、視覚刺激に注意を集中させる結果、力発揮のコントロールが乱れるという、運動の計画立案過程の変容機序が示唆された。 研究3では、Go-NoGo反応課題を用いて、判断の正確さ及び反応の素早さに対する影響を検討した。失敗数が許容限度を超えると最初からやり直しとなるstress条件で、不安、心拍数、失敗率、主働筋活動が増加した。また、目標得点を越えた者に報賞を与えてmotivationを高めると、筋の拮抗筋共同活動、心拍数、MSRが増加した。fMRIにより、失敗率が増加した被験者で不安レベルの上昇に関与する前帯状皮質(ACC)の活動増加が見られ、逆にパフォーマンスが向上した被験者では、前頭前野の誤反応抑制活動が認められたことから、視覚判断課題においては、高度の課題達成要求は刺激の認知及び運動のプログラミングを司る脳活動に影響を及ぼすことが明らかとなった。
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