配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
2006年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2005年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
2004年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
|
研究概要 |
本研究は,収集するポートフォリオの種類と評価内容との関係を「形式言語」を用いて形式化し,収集ポートフォリオの効果的な評価利用を支援することを目的とする. 形式言語を用いることにより,ポートフォリオ問の関係構造と,評価との関係を文法として表現することができた.その結果,支援システムの開発が容易となった.これは,拡張BNF記法を用いてポートフォリオ格納構造を表現し,評価セマンティックス(評価法の記述)をBNFに付随させた属性文法を用いることで,効果的な評価を実現できた.さらに,BNF非終端ノードをもとにしたデータベース構築が可能となり,ポートフォリオ群の共有が可能となった. ポートフォリオ作成支援システムやSCORM, LOM, PAPI, LIP, IMSLDといったメタ言語の開発,学習指導案データベースに関する研究は数多く報告されてはいるが,ポートフォリオ群と効果的な評価方法を関連づけたり,およびそれらの関係付けに形式言語を用いたアプローチをとったものは,国内外で本研究が最初である. 形式文法に基づいたポートフォリオ評価の設計と評価の実施は,経験の浅い教師に対し理論的側面からの支援を実現することができたといえよう.本研究はプログラム言語を定義する手法と同様のアプローチをとったもので,支援システムの開発にとどまらず,システムの開発を行う理論体系を確立したことから,今後のこの分野の研究に多いに貢献することができると考えられる.当初の目的を十分に達成することができたといえる.
|