研究課題/領域番号 |
16300264
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
赤堀 侃司 東京工業大学, 教育工学開発センター, 教授 (80143626)
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研究分担者 |
中山 実 東京工業大学, 教育工学開発センター, 助教授 (40221460)
柳沢 昌義 東洋英和女学院大学, 人間科学部, 助教授 (30319008)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
14,300千円 (直接経費: 14,300千円)
2006年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2005年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
2004年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | 教育工学 / eラーニング / プレゼンス / 学習環境デザイン / 情意面 / CMC / コミュニケーション / 学習目標 / 感情 / コミュニティ / e-learning / ドロップアウト / メディア活用 / 対面との比較 / 実践事例研究 / エキスパート / 心理的影響 |
研究概要 |
本研究の目的は、学習者のプレゼンスを高め、ドロップアウトを防ぐ、e-Learning環境の構築方法を考究することである。特に、本研究で扱うプレゼンスは、「実際に教室にいなくても、教室で授業を受けているような感覚」をさす。これにより、学習場面においてe-Learningのより多くの利用を促し、さらに、学習者にとって学習しやすいe-Learningコンテンツ作成の指針を得ることができると考える。平成16年度では先行研究、国内や国外、企業や教育機関などのe-learningを網羅的に調査し、現状把握を行った。プレゼンスを高めるための具体的な方法をe-learningの実践事例を国内・国外を問わず、インタビュー・観察を行い、調査した。その結果、メディアを意識させず、提供者が作り出す環境にあたかも入り込んでいる、包み込まれているかのような感覚を持たせる技術(対象者のプレゼンスを高める技術、技法)を実践知として持っていることがプレゼンスを高める重要な要因であることが示唆された。平成17年度では現在の教育場面で頻繁に使用されているコミュニケーションツールと教材配布ツールにおいて、上記1にて示唆された分類を使用し、プレゼンスの側面から情意面を中心に評価を行った。採用した媒体としては電子化黒板、電子メール、電子掲示板の3つであった。電子化黒板がプレゼンスに及ぼす影響を調べるために、大学生を被験者にした実験を行った。結果、電子化黒板を使用すると、学習者間で視点が集中するため、お互いに視点を共有しているという感覚が生じ、プレゼンスの感覚が高まることが実証された。また電子メール、電子掲示板では学習者自身の感情状態によって授受するプレゼンスが変容することが示唆された。平成18年度ではe-Learningにおける学習者のプレゼンスを向上させる機能の設計と実装を行い、情意面と学習効果の側面から実験室的実験と授業において実践評価を行った。結果としてリアルタイムでコミュニケーションする媒体を使用することで、学習者のプレゼンスが向上だけではなく、学習意識が向上し、振り返り学習が促進されることが示唆された。また、手書きとワープロソフト、ペンタブレットの3種類の媒体を使用し、プレゼンスと学習効果の測定を行った。結果としてペンタブレットと紙は学習者が受容するプレゼンスを高め、学習効果としてもパフォーマンスの向上が確認された。
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