研究分担者 |
久保田 賢一 関西大学, 総合情報学部, 教授 (80268325)
堀田 龍也 メディア教育開発センター, 研究開発部, 准教授 (50247508)
中川 一史 メディア教育開発センター, 研究開発部, 教授 (80322113)
加藤 隆弘 金沢大学, 教育学部, 准教授 (10324063)
稲垣 忠 東北学院大学, 教養学部, 准教授 (70364396)
木原 俊行 大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (40231287)
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配分額 *注記 |
14,750千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 750千円)
2007年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2006年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2005年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2004年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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研究概要 |
高次思考力を育成する授業方法について考えるとき,まず高次思考力について一定の定義を与える必要がある。これについては,ブルームの認知的領域の能力目標群について,マルツァーノの考えを加味しつつ,目標体系の「応用」より上位のものに対応した「思考動詞群」を想定した。それらを教科における学習内容との関連から約10程度にしぼり,それぞれに対して4段階からなるルーブリック(思考ルーブリック)を作成した。 実際の授業設計においては,授業内容においてどのような思考が求められるかを,教科ごとに絞り込んだ「思考動詞群」と対応させ,さらにそれに対応したルーブリックを参照しつつ,どうやってその「思考」を実現させるかを考えることになる。この具体的な手だてが高次思考力を育成することにつながるが,ルーブリックをもとにデザインされているため,元にしたルーブリックは同時に評価項目(教師評価・自己評価・相互評価)としても機能する。ブルームの体系の最高位に「評価」があることからも,これによって自己評価を頻繁に行わせることも,高次思考力の育成につながることになる。 また,手だてについては,その都度検討することにかかる労力・時間的コストをさげるために,あらかじめワークシートの形式で「思考の枠組み」を提供することもある。この一連の枠組みを「シンキング・ツール」と呼ぶが,それを「思考動詞群」と対応させた一覧表を作成した。これによって,どのような「思考」を期待するかを同定した後,それに対応するシンキング・ツールをもとに手だてを考えることもできるようになる。 ルーブリックとシンキング・ツールを長期間活用することで,実際に学習者が自分でそれらを内面化して,日常的な場面においても利用することができるようになり,高次思考の日常化が図られる事例も報告された。
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