研究課題/領域番号 |
16310039
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
飯田 孝夫 名古屋大学, 大学院工学研究科, 教授 (50089843)
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研究分担者 |
山澤 弘実 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助教授 (70345916)
森泉 純 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助手 (90303677)
小村 和久 金沢大学, 自然計測応用研究センター, 教授 (00110601)
田阪 茂樹 岐阜大学, 総合情報メディアセンター, 教授 (60155059)
吉岡 勝廣 島根県松江健康福祉センター, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
2006年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2004年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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キーワード | ラドン / 大気汚染物質 / 広域拡散 / トレーサ / 東アジア域 / 鉛210 / 数値計算 / 環境動態 / 数値計算シミュレーション / 大気中放射能 |
研究概要 |
東アジア域から北西太平洋への大気汚染物質の移流・拡散や原子力事故にともなう放射性物質の広域拡散の研究は、東アジア域の環境問題の重要な課題である。ラドンは大気汚染物質の良いトレーサである。東アジア域の中国の北京、青島、韓国のソウル、トンヘ、チェジュ、日本海上の隠岐、舳倉島、日本上空の松江、金沢、名古屋、浜岡、北西太平洋上の波照間島、八丈島、小笠原で大気中ラドン濃度観測網の整備と構築を行った。大気中ラドン濃度の測定結果は中国大陸、日本、太平洋上の順に低くなっており、ラドンモニタ設置場所の選定の意図を反映した結果となった。ソウル、浜岡、八丈島で2005年7月から2006年10月まで、ほぼ連続した大気中ラドン濃度を観測できた。浜岡での大気中ラドン濃度は2005年7月から10月まで太平洋の海洋性気塊が支配的に影響を及ぼし、12月下旬から2006年2月にかけては大陸由来のラドンが浜岡および八丈島の大気中ラドン濃度を支配していた。 大気中のラドンの長距離輸送モデルを開発し、東アジア域について計算を行った。モデルによるラドン濃度の計算値を、八丈島、波照間島、名古屋および北京における2004年1月から12月までの測定値と比較・検討した。地上ラドン濃度計算値は各測定局の測定値に対して系統的な過小計算の傾向が見られた。その要因としては、(1)鉛直拡散係数の過大評価、(2)計算領域外からのラドン流入、(3)鉛直風速の内挿法、(4)ラドンフラックス評価法、がある。これらの要因をそれぞれ検討した結果、最終的な予測性能は大幅に改善された。
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