研究課題/領域番号 |
16310065
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ構造科学
|
研究機関 | 東北大学 (2006) 立命館大学 (2004-2005) |
研究代表者 |
福村 裕史 (2006) 東北大学, 大学院理学研究科, 教授 (50208980)
西尾 悟 (2004-2005) 立命館大学, 理工学部, 教授 (40252340)
|
研究分担者 |
福村 裕史 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50208980)
KUDRYASHOV Igor 東京インスツルメンツ, システム開発課, 次長
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
10,900千円 (直接経費: 10,900千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2004年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
|
キーワード | 走査型プローブ顕微鏡 / 表面増強ラマン分光 / チオフェン誘導体 / グレーティング構造 / 導電性高分子 / ビチオフェン / 走査プローブ顕微鏡 / ナノ物質 / 個別構造評価 / アブレーション / 走査トンネル顕微鏡 / 一次元グラファイト / ナノ微粒子 / 原子間力顕微鏡 / ポリペリナフタレン |
研究概要 |
本研究は、ナノ領域の振動スペクトルを空間選択的に得ることを目的とし、測定システムの開発を行うと同時に、システムの動作確認のための分子系の開発も行った。測定システムは、走査型プローブ顕微鏡とラマン分光計を組み合わせたものである。ラマン励起は488nmの半導体レーザーにより行い、検出器には冷却型電荷結合型素子を用いた。走査型プローブは、白金イリジウム合金ワイヤーを機械的に先鋭化させ、その表面に化学的還元反応により銀をめっきして作製した。プローブ先端の銀粒子の大きさは電子顕微鏡観察により100-300nmであることを確認した。空間分解能を調べる標準試料を検討するため、レーザーを用いたナノ構造体作製に取り組んだ。最初にペリレン誘導体に355nmのパルスレーザーを照射しナノ構造体の作製を試みたが、ポリインなどの副生成物が生成することが明らかとなった。チオフェン誘導体を用いた場合には、光重合反応によって空間選択的高分子化が起こることを確認した。これを利用して導電性ポリチオフェンからなるグレーティング構造体を355nmのレーザー光の干渉パターン照射により作製した。最適条件では線幅約2μm、間隔約3μm、高さ平均200nm程度の格子ができた。この構造体について、表面増強ラマンスペクトルの測定を行った。チオフェン環の伸縮に帰属される1400-1550cm^<-1>の平均シグナル強度について10x10点のスペクトル強度マッピングを行ったところ、グレーティング構造を明瞭に確認できた。最終的に50nm程度の分解能があるということを示唆するデータが得られた。
|