研究課題/領域番号 |
16310077
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ材料・ナノバイオサイエンス
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
辻井 薫 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (40360945)
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研究分担者 |
眞山 博幸 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (70360948)
松尾 剛 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (10300899)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
2006年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2005年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2004年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | 表面・界面物性 / メゾスコピック系 / ナノ材料 / 自己組織化 / フラクタル / フラクタル立体 / 超撥水表面 / 撥油表面 / 電解酸化重合 / ゾル-ゲル法 / ゾル-ゲル反応 |
研究概要 |
本研究の、平成16年度〜平成18年度における、主な成果は次の通りである。 1.耐久性の超撥水/高撥油性フラクタル表面の開発 自発的にフラクタル表面を形成し、世界一水をはじく表面となるワックス(アルキルケテンダイマー:AKD)の欠点である耐久性を向上させる研究を行った。アルキルピロールの電解酸化重合法により、耐熱性と耐溶剤性の高い、超撥水性のフラクタル表面の開発に成功した。この表面をフッ素系のシランカップリング剤で処理することにより、耐久性の高撥油表面の合成にも成功した。 2.ワックスの自発的フラクタル構造表面形成メカニズムの解明 AKDが自発的にフラクタル表面を形成するメカニズムについて研究した。モデル化合物としてトリグリセリド・ワックスを用いて研究した結果、このワックスが融液から結晶化する過程において、先ず準安定な結晶相であるα-相が出現し、それが安定相であるβ-相に相転移する過程でフラクタル構造の表面が形成されることが明らかになった。AKDについて同様の研究を行った結果、同じメカニズムでフラクタル表面が形成されることが分かった。 3.フラクタル立体の創製 理論的には、体積が無限小で表面積が無限大の、フラクタル立体の創製を行った。その際、フラクタル表面を自発的に形成するワックスである、先述のAKDを利用した。表面がフラクタル構造のAKD微粒子を鋳型としてゲル-ゾル法を行い、内部がフラクタルのシリカの立体を合成した。 4.フラクタル表面の細胞培養基盤への応用フラクタル表面の新しい応用として、細胞培養基盤としての検討を行った。神経細胞の1種であるアストロサイトは、平らな表面上では平たく拡がった形態をとるが、フラクタルAKD表面上で培養すると、分化した形状に似た星型の微小突起のみが現れる。これは新しい細胞培養基盤の開発に繋がり、再生医療への応用も期待される興味深い結果である。 以上の結果を基に、論文15報、学会発表26件、特許出願4件の成果を得た。以上の成果により、本研究の所期の目的を達成することが出来た。
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